12月は私の住むインドネシア・ジャワ島ではちょうどマンゴーの季節が終わり、次の果物の旬が来る頃です。
赤道直下に位置するインドネシアは常夏ではありますが、一年を通してそれぞれの果物の季節・旬の時期があります。
バナナやパパイヤ、パイナップルなどは通年で出回る果物の代表で、それ以外の果物には旬があります。
乾季の時期の天候によって少し異なりますが、マンゴーは雨季に入る9月後半から10月に収穫され市場に出回り、1~12月に季節が終わります。
旬になると、道路の路肩でトラックの荷台や手押し車、自転車で旬の果物が山積みになって売られ、市場やスーパーでも果物売り場は旬の果物がメインを占め始めます。
四季のないインドネシアでは、旬の果物が出回り始めることで「あぁ、もう〇〇の時期か」と季節を感じるのです。
マンゴーといってもその種類は一つではなく、旬の時期になると何種類かのマンゴーを食べ比べることもできます。代表的な種類をいくつかご紹介します。
写真左上の「Harum manis」は、在住日本人の方々にも最も人気のある品種です。この名前は「甘い香り」という意味で、文字通り甘い香りと果肉が甘味たっぷりの大ぶりのマンゴーです。
写真右上はHarum manis同様の緑色の皮ですが、より小ぶりの「Manalagi」という品種。後を引くおいしさから「もっと食べたい、おかわりはどこ?」という意味のmana lagiという名前が付いています。
Harum manisよりも黄身がかった果肉と独特の甘い香りが特徴です。今年我が家ではこのManalagiという品種を最も多く食べました。
写真右下の「Gedong gincu」と写真左下の「Mangga apel(アップルマンゴー)」という種類は小ぶりで丸っこい形、特にGedong gincuの方は酸味のある香りが特徴で、甘さが特徴のHarum manisに比べて後味もさっぱりしています。
その他インドネシア国内で出回るマンゴーの種類は二桁以上あり、このコラムにそれぞれのマンゴーの香りをのせてお届けしたいくらいどの種類も香り高く、その天然の甘味と風味が人々を惹きつけます。
マンゴーの季節が終わりを迎える頃、1月頃から出回り始めるのがランブータンです。
マレー諸島原産と言われるこの不思議な見た目が特徴の果物は、マレー・インドネシア語で髪の毛を意味する「Rambut」が名前の由来です。その名の通り、この果物はまるで毛が生えたような外観をしています。
ランブータンの季節になると、赤い実がたっぷりついた枝が何本かまとめて一つにされ、自転車やトラックで売られている姿を道で見かけるようになります。
その時期は毎年、ちょうど雨季が本格化し気温が下がる時期とだいたい重なります。ですので、ランブータンを見ると「また肌寒い季節がやってきた」という気分になります。といっても気温は24~25℃ですが。
初めてランブータンを食べる人のほとんどは、その白くて甘い果肉をライチに似ていると例えます。ライチよりもみずみずしく、さっぱりとした甘さが特徴で、マンゴー同様、時期になると我が家でもたくさんランブータンを買って楽しみます。
今年の雨季以降(10~1月頃)にインドネシアを訪れる方がいらっしゃれば、ぜひ各種類のマンゴー食べ比べ、そしてみずみずしいランブータンを味わってみてほしいです。
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インドネシアの果物カレンダー。その年の天候によって若干の差はあるものの、フルーツの旬は大体このような感じ
Written by スパルディ杏子(インドネシア)