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「YOUは何を勉強しにマカオへ?」日本人留学生@澳門大学インタビュー【中編】

2019年4月15日

300人ほどの日本人が住むマカオ。その中に、20人ほどの日本人学生がマカオ大学にいます。以前より「なぜマカオに留学したのだろう?」という興味を持っていました。マカオ大学4年生の豊田詩帆にお話を聞く機会があり、色んな質問をぶつけてみました。話しを聞き進めるうちに、海外に出る事に消極的だった彼女が、海外生活を通して変わってきたこと、またそういう自分を楽しんでいる様子が伝わってきました。今回は、中編です。前編はこちらから

 

とても勉強熱心で、英語と中国が話せるマカオ大生たち

周:マカオのローカル大学生はどんな印象でしょう?

誌帆さん:ハワイの時の学生と比べると勉強熱心に感じます。大学側が求める基準が高いからだろうと思います。だいたいみんな英語、中国語が話せます。

多くの学生はアルバイトをしていて、カジノホテルにあるブランドショップのセールススタッフが人気のようです。サークルはありますが、運動系以外の活動は多くないんじゃないかなぁ。私が所属しているサークルは、セメスターに1回か2回ぐらいの集まりしかないです。日本でいうコンパなどはないに等しく、あんまりお酒を飲むイメージがありません。

周:じゃあ、異性との出会いの場っていうのはどこになるのかしら?

誌帆さん:友人の紹介が一番多いですよ、オンラインゲームで知り合うなんていうのも聞く話です。

周:へぇ~、どこにデートに行くのかな? この小さいマカオ、選択肢は多くないですよね。

誌帆さん:そうですね、映画や食事ですかね。物価が安いので珠海(隣接の中国の町)まで遊びに行くことも多いようです。

 

海外に出たら全部自分で動かないと、周りは何も与えてくれない。

周:じゃあここからは、もっと詩帆さん自身の留学について聞いていきたいと思います。留学する前の理想と後の現実とギャップってありますか?

詩帆さん:もっと、ローカルの子達と仲良くなれると思っていました。マカオ、ハワイ共に。交流がもっとスムーズにできると思ってましたね。でもやっぱり言葉と社交性がたりないのかなぁ。お互い遠慮している雰囲気が少なからずあります。交換留学生も日本人で固まりやすい傾向はありますよね。

周:そっかぁ、やはり言葉は大きな壁になるようですね。

詩帆さん:そうですね、やっぱり時間がかかりますよね。ハワイでは短大に行ってたんですけど、最初は英語力がついていかなくて、グループワークの時に毎回主導権を持っていかれたり、自分の文法を直してもらわなくてはいけなかったり、学校行きたくないなと思うこともありました。最後の方では仲良くなれましたけどね。

マカオに来たときは、英語が話せる状態であるものの今度は中国語の壁ですね。ローカルの子達が中国語で会話しているのには入りにくくて、やはり最初は疎外感を感じていました。

周:おお~、チャレンジしてますね!英語と中国語なんて全然違いますもんね。

詩帆さん:語学は早い段階で習得している方がいいなと痛感しています。語学と同じように、留学前にもっとやっておいたらよかったなと思ったのが、日本の歴史や文化の多く知っておくべきだったこと。

中国人の子達から、「日本が中国を植民地としていた過去をどう思う?」など普段の会話で歴史に関する意見を聞かれることがあるんです。それに日本好きな子達は私より日本文化に詳しい。彼らの質問に答えられなくて恥ずかしい思いをしました。

私、日本にいるときは、現状に満足していて、周囲に興味を持ったり、何か調べたり、自分から行動を起こすっていうことがほとんどなかったんですね。

それが、海外に出たら全部自分で動かないと、周りは何も与えてくれない。このままじゃ、やばい。自分ができることを増やさないと、生きていけないと思いました。つくづく、日本では甘やかされて、守られて生きてきたんだなぁと。

 

「もっと知りたい!」という好奇心が芽生えた

周:へぇ、逞しくなるんですね!留学して自分が変わったなと思うところはどんなところ?

詩帆さん:「もっと知りたい!」という好奇心が芽生えました。単純なんですけど、異文化の友達が少しづつ増えるにつれて、本当に世界にはいろんな人がいて、いろんな考え方があるんだなぁと知って、相手に興味を持つ機会も増えました。

いろんな国の留学生と集まってワイワイいいながら料理を一緒に作った時があって。みんなそれぞれのの文化交流への興味が伝わってきて、すっごく楽しかったんです。

昔は自分から話すの嫌いだったんです。他人にあまり興味が持てなくて。でも今は、どんどんコミュニケーションしたいです。視野が広がったというか。昔の私は小さいところにいたなぁと思います。

コミュニケーションでいうと、最近は中国式のストレートに物を言う慣習になれてしまって、日本の「本音と建て前」に違和感を感じます。「伝わるのかな~」「意味あるかな〜」なんて思ったりします。

周:確かに、ストレートに物を言うって、実は楽なコミュニケーションですよね。最初は驚くけど、慣れれば受け取りにもそれほどダメージ受けなくなるし(笑)考えていることや気持ちが率直に伝わりやすいですよね。

【後編】につづく(2019年4月17日公開予定)

Written by 周さと子

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