おいしいチョコレートはお好きですか?
おそらく、99%以上の人は、チョコレートが好きなのではないでしょうか。日本はスーパーやお菓子屋さんで売っているチョコレートもおいしいですよね。
チョコレートの原料であるカカオは、赤道近くの気候環境でよく育つので、コートジボワール、インドネシア、ガーナ、ナイジェリアなどが主な産地です。
チョコレートもコーヒーと同様に、カカオマスの種類や産地、焙煎方法により、苦味、酸味、コク、香りなどがさまざまです。一般的には、価格や風味の面を考慮して、複数の産地のカカオマスをブレンドして作られるチョコレートが主に流通しています。
ですが最近、一つの産地、一つの農園で収穫されたカカオ豆だけを用いて作られたチョコレート「シングルビーンチョコレート」が人気になっています。
また、「ビーントゥーバー(Bean to Bar)」という、カカオ豆から製品(板チョコレート)になるまでを一貫して行うこだわりの工房が作るチョコレートの人気に伴い、カカオ豆自体の持つおいしさを追及したシングルビーンにもスポットが当たっているのです。
数年前に友人のベトナム土産でもらった、ベトナム産カカオから作られたシングルビーンチョコレートのおいしさに驚きました。それから何度もベトナムに旅行に行っているのですが、その目的のひとつがおいしいチョコレートを買うことです。
思えば15年以上前には、「ショコラクラブジャポン」というクラブの会員になっていたことも思い出しました。毎月フランスから取り寄せたこだわりのチョコレートが届く、という素敵なクラブでした。
このように、チョコレートに対する情熱は強い方だと思うのですが、ベトナム産カカオがあるのなら、マレーシア産カカオで作られたチョコレートもあるはず、マレーシア産カカオのシングルビーン、ビーントゥーバーチョコレートがあれば、日本帰国のお土産にも最適なはず、とずっと探していました。
そしてしばらくした後、やっとそれを発見しました!さっそく買って食べてみると、そのおいしさもパッケージのデザインもすごく気に入りました。
さらにその作り手を知りたいと、会社のホームページを読んだところ、その会社はアジアで生産されたカカオを使った、シングルビーンチョコレートを各種製造していました。
・マレーシアのスンガイルアン産
・ベトナムのブンタウ産
・フィリピンのカリナン産
・タイのラムピン産
・インドのアナイマライ産
この5つの産地でとれたカカオ豆と、精製されていないさとうきび糖だけで作られた72%カカオのダークチョコレート。
さまざまなチョコレートを食べたことがある私でも、フィリピンやインドやタイでカカオが生産されているなんて全く知りませんでしたし、そのチョコレートを食べたこともありませんでした。
さっそくグルメな友人たちを誘って、5種のチョコレートの試食会をしてみましたよ。
ほんとに繊細な違いがあり、どれも本当においしいのですが、それぞれ好みが分かれました。
私はほのかに後味に酸味が感じられる、マレーシア産が好みでした。ブラックカラントやレーズン、アーモンドの味わいと香りがあるようです。
そして友人たちから一番人気だったのは2点。
フィリピン産(焦がしキャラメル、ソルティッドキャラメル、ミルクティーの味わいと香り)と、インド産(天日干レーズンとカシューナッツの味わいと香り)でした。すべて同じ72%カカオのチョコレートでしたが、この2点はとくに甘みを感じておいしいという評価。
食べ比べた友人たちは、おそらくビターチョコレートよりミルクチョコレートを食べなれていると思われるので、人種や普段の食生活によっても好みは変わるのかなと思いました。
このチョコレートには、生産者の名前や、何年間農園を運営しているとか、カカオの賞を受賞しているとか、そういう説明も記載されていて、農園をぜひ見に行きたいなあと思いを馳せます。カカオ豆の収穫年やロースト具合などもパッケージに書いてあって、誠実に情熱をもって作られたチョコレートだということが伝わり、ますますおいしく感じるのでした。
現在、マレーシア産とベトナム産については、マレーシアの高級スーパー等で購入できますが、その他の産地のチョコレートは、現時点ではインターネットでの注文となります。販売拠点はシンガポールにありますが、取り寄せることもできるようです!
はじめての体験!アジア産カカオのシンブルビーンチョコレート!ぜひ味わってみてください。プレーンと、サクサクした食感のカカオニブ入りがあります。
【BENNS CHOCOLATE】
https://bennschocolate.com/
Written by 土屋芳子(マレーシア)