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世界の感染状況がひと目でわかる「コロナウイルスマップ」と世界各地からのリポート

2020年2月26日
世界ウーマン座談会

イギリス

2月21日現在のイギリス政府の発表によると、これまでに5885名が検査を受け、そのうち9名が陽性でした。(クルーズ船に乗船していた4名が帰国し、2月25日現在、感染者は13名となりました)

普段、街を歩いてもマスクをしている人は全く見かけませんが、最近ではマスクをしている人をたまに見かけるようになりました。

ロンドンのチャイナタウン は普段より閑散としています。

報道によると、中国人や東アジア人への差別的な発言が若干発生しているようですが、ロンドンは多国籍な都市でありアジア人が歩いているのも珍しいことではありません。私自身はいつもと変わらず過ごしています。

過去14日以内にアジア諸国を訪れたことがあり、咳、発熱、息切れといった症状が出ている人は、かかりつけ医を受診することができず、まずは国の医療センターに連絡をしなくてはいけません。風邪症状があってもすぐに受診できないのは大変です。

今回、コロナウィルスに感染した53歳の男性が自ら名乗り出たとはいえ、メディア各社が男性の名前と写真を報道しました。イギリスでは裁判所に禁じられない限り実名報道もあり得るそうです。個人の人権より公共の利益を優先するお国柄を目の当たりにして、驚きました。

また、今年の5月に行われるロンドン市長選挙の候補者保守党のベイリー氏は、新型肺炎の影響で、東京でオリンピック・パラリンピックが開催できない場合、代わりにロンドンでの開催もできる、と述べ話題になっています。

 

マカオ

マカオの新型コロナウイルの状況は2月はじめのコラムでも紹介した通りです。政府の迅速な対応により感染者数の増加にはストップがかかり、感染者は現在10名、死者はゼロとなっています(2020年2月24日現在)。

現状ですが、2週間閉鎖になっていたカジノは2月20日より再開となりました。

しかしながら、中国からの入国制限や14日間の隔離措置、学校休校、政府や銀行などでも部分閉鎖は引き続き行われています。学校が全面的に開始される3月中旬までは警戒態勢は続きそうです。

マスクの装着率はほぼ100%。マスクをつけていないとバスやタクシーには乗れません。マスクは足りている状況にあり、薬局や医療所などで身分証をみせると10枚まで購入できるシステムがうまく回っている感じます。

休校中のうちの中学生兄妹は、オンラインでの課題提出をこなしつつ、いつもとは違うライフスタイルにうまく対応しています。学校がある時はそれぞれに忙しい毎日でしたが、休校になったことによってオセロやボードゲームをする親子の時間がたっぷり持てる事は私にとっては嬉しいことでした。

 

カナダ

2月25日現在、カナダでは以下の地域でコロナウィルスの感染者が確認されています。

Ontario(オンタリオ州):3件
British Columbia(ブリティッシュコロンビア州):7件

オンタリオ州はトロントのある州で、ブリティッシュコロンビア州はバンクーバーのある州ですので、どちらも留学先として人気の地域ですが、カナダ政府としては現在のところ危険度は低いとしています。

また日本人の方の入国規制などは特にありません。

街では特に目立った混乱もなく、マスクを使用している人もほぼ見かけず、日常の生活を送っています。中国人、アジア人に対しての差別も、私や子供たち自身、感じることがありません。

一方で、2020年2月9日、中国メディアの科技生活快報によると、カナダ・バンクーバーの地方紙「The Province」が5日付紙面の1面記事の見出しに「中国ウイルス」という表現を用いた問題で、同紙編集長のHarold Munro氏が、中国系住民に謝罪しました。

Munro氏は、記事の見出しで新しいコロナウイルスを「中国ウイルス」と表現したことについて、「ウイルスの起源を地理的に特定する方法であり、差別するためではない」と説明しました。

その上で、「『中国ウイルス』という言葉が特定のコミュニティーに対する人種差別を助長する可能性があると感じた人が多いと聞いた。地元の中国系コミュニティーを傷つけてしまったことを謝罪する」と謝罪しました。

 

編集後記

ミーティングをしたのが、先週のこと。それから記事を集めて編集している数日間にも事態は悪化しており、編集の最中にカナダ・イギリスから感染者数修正の連絡が来ました。

イタリアでは感染者283名死亡8名と急増し、ついにヨーロッパへも拡大してきているという危機感があります。

春休みで旅行へ行っていた人たちも非常に多く、身近な人が感染してもおかしくない状況となってきました。個人でできることは多くないかもしれませんが、今は大きな移動を極力控え、自衛に努めたいと考えています。(藤村)

Written by 土屋芳子(マレーシア)藤村ローズ(オランダ)伊藤結子(イギリス)周さと子(マカオ)矢寺愛(カナダ)

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