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新型コロナ、イギリス・オーストラリア・マカオの現状

2020年3月23日
世界ウーマン座談会

イギリス(3月20日現在)

3月20日9時現在のイギリスのコロナ感染者数は3983名、死者数は177名です。

今週に入り、ロンドンでは急に感染者数が増えロンドンの人々の間にも不安が広がっています。感染者数や、検査をしたい人の数が増えたため医療機関での対応も間に合わない状態になっています。

18日には、公立の小、中、高等学校が20日から休校になることが発表されました。イングランドとウェールズでは今年の学年末試験は、行わないことも発表されています。

イギリス政府の勧告により、カフェやパブ、レストランは20日夜から閉鎖、劇場や映画館、ジムなどにも出来る限り閉鎖するよう指示が出ています。

政府は、このウイルスの影響で資金難に陥る企業へ総額3500億ポンド(4220億ドル)の支援策を発表しています。国内企業が従業員の雇用を維持した場合、従業員の給与の8割、1人あたり月額最大2500ポンド(約33万円)が支給されます。

ピカデリーサーカスやオックスフォードストリートなどの中心街は閑散としています。

年間の累計通行者が4億人ともいわれるオックスフォードストリート、時刻は土曜日の11時。ほとんどの店が閉店していて、人通りもありません。工事の業者だけは、そんな中も作業をすすめている姿が見られました。

ロンドンの40の駅と、一部の地下鉄が止まっています。バスは動いています。

今後、自宅待機措置が取られる可能性があり、その時がくるのを今か今かと待っているような状態です。自宅待機措置が出たときのためにスーパーで買い出しする人が多くいます。

トイレットペーパーやハンドジェル、小麦粉などが品切れになっています。私がスーパーへ買い出しに行った時は、長蛇の列で、レジを通るまでに一時間ほどかかってしまいました。私は、ここ数日、卵を探しているのですが買えていません。

ロンドンはヨーロッパの他の都市に比べて、コロナウィルスの拡大が最も広まる可能性があるとの報道も出ています。

マスクをしている人も増えました。1ヶ月ほど前までは、マスクをしている人に向けての偏見や差別を感じることもありましたが、ここ数週間で人々の意識が変化したのを感じました。

私の所属するゴスペルクワイアや合唱団でも練習はオンラインに切り替えられました。

このような不安の中、ZOOMでみんなの笑顔が見られると安心もします。早く元の街に戻り、元気に歌える日が来ることを願っています。

Written by 伊藤結子(イギリス)

 

オーストラリア(メルボルン、3月22日現在)

患者数はオーストラリア全体で1190人、私の住むヴィクトリア州では229人の感染が報告されています。(3/22現在)

3月11日
-WHO世界保健機関からの新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大をパンデミックとの表明。

3月15日
-オーストラリアに到着するすべての渡航者は、到着から14日間自己隔離を求めることをオーストラリア政府が発表。 さらに、今後30日間オーストラリアの港に、国際クルーズ船が入港することを拒否してる。
また、500人を超える集会が禁止。しかし、ショッピングセンター、公共交通機関、国内の航空便には適用されない。

3月18日
-オーストラリア政府は渡航禁止勧告を発表。
オーストラリア政府のホームページでは、この勧告の際にどうしても海外にいく場合は自己責任であること、旅行保険等が降りることは難しくもし病気になったとしても医療費等全て自己負担になること、死の確率が高いことなど、とても深刻に注意を喚起している。

3月20日
-オーストラリアの首相スコットモリソンは、オーストラリア国外からの全ての渡航者に対して入国制限措置を行うことを決定した。
オーストラリア人及び永住者とその近親者を除く全ての人が入国できなくなる。オーストラリア人は帰国することができるが、14日間の隔離対象となっている。

Woolworths にて、薬やサプリメント、精肉が全て売り切れ。

メルボルンでは「パニック買い」が問題となり、ネットではトイレットペーパーを巡って喧嘩をする大人たちのビデオが上がり話題になっていました。また、トイレットペーパーだけでなくあらゆる日用品や食料品の買いだめ騒動が起こり、スーパーの棚は3月14日頃から2週間ほど品薄になっていました。

大手スーパーマーケットのWoolworths は、3月18日より各カテゴリーからの購入数を制限し、買いだめを抑制するための施策が出されています。トイレットペーパーやお米などの生活必需品は、1人1つまでの購入のみ許可されています。

これらの取り組みが功を奏したのか、スーパには徐々に商品が並ぶようになってきています。物の有難さを改めて感じます。

3月22日
スコットモリソン首相は緊急会議を開き、全てのビジネスを休業とすることを決定しました。カフェやレストランはテイクアウェイのみの営業。スーパーマーケットや病院、コンビニなどは引き続き営業。公立の学校も引き続き開いているそうです。

ただし私の住んでいるヴィクトリア州は、全ての学校を火曜日より休校にすると発表しました。

私の娘の通うキンダーも火曜日から閉まるので、迷路やパズル、ペインティング用品、工作用具などをK-mart (オーストラリアのターゲットのようなお店)で購入し、ホームスクーリングをする予定です。

今後どうなるのか不安はありますが、これを機にオンライン講座を受講したり、読みたかった本を読んでみたり、家での学びの機会にするのもいいかもしれません。こんな時こそ、前向きに過ごして行きたいと思います!

Written by ピーパット愛美(オーストラリア)

 

マカオ(3月21日現在)

人口密度世界一、年間観光客数が4000万人の観光都市であるマカオは、1月末から積極的に入国制限やカジノの2週間営業停止などの厳戒態勢を維持。そのおかげで、新規感染者は3月15日までの40日間はゼロで、新型肺炎の押さえ込みに成功したかのようにみえました。

ところが、新型肺炎は全世界へ広がり。

3月16日以降で欧州の留学先から戻ってきた学生やビジネスパーソンなどいずれも海外からの入境者の感染が相次いで発覚しました。

3月21日現在の感染者総数は17名(うち10名は退院済み)死亡者0名です。

マカオ政府は、水際対策として外国からの入国者全て(中国、香港、台湾を除く)に14日間の医学検査隔離を義務付けました。現在までに政府は6件のホテルを借り上げて隔離者の滞在先として確保しています。

一方、街の様子は徐々にもとに戻りつつあります。

学校の休校は続いていますが、会社や商業施設、政府機関、公共施設の利用は再開されていて、マスクを装着(100%)した人々の往来が盛んです。

とはいえ、

2月のインバウンド旅行客は前年同月比で95%(!)減少、カジノの売り上げは88%(!)の減少。

3月に入っても引き続き観光客は少ないため、商業店舗では時短営業やセールの開催、レストランでは「Buy2Get2」などのプロモーションを行っています。

この「Buy2Get2」は、一部のカジノ勤務者などの有給休暇申請にも適用されていて、2日の有給を申請するともれなく2日が追加される(合計4日の休み)とか。

マカオ政府は、全マカオ居民へ3000MOP(約45000円)の電子マネーの配布と今年の還元金10,000MOP(150,000円)の繰り上げ配布をアナウンスしました。4月に実行されます。

お金持ちの国マカオではありますが、新型肺炎でのカジノ売り上げの落ち込みが長期的に続くようだと、さすがに心配になってきますね。

Written by 周さと子(マカオ)

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