左:クリスマスプディング、右上:ゲストを迎える準備、右下:ログケーキ
楽しくクリスマスディナーが終わると、お楽しみのプディングタイム。イギリスでは食事の後のデザートのことを”プディング”と言う。
超リッチなフルーツケーキを蒸したものを想像していただきたい。それにブランデーソースやクリームなどをかけていただく。
これはあまり子供受けしないので、チョコレートのログケーキやチーズケーキなどを一緒に出すことが多い。
こうしてクリスマスディナーが終わると、居間で一同集まり、モノポリーなどのボードゲームや簡単なゲームをする。そんな時は小さな子供たちはもちろん、成人した大人たちもみな一緒に時間を過ごす。
いつもはテレビゲームに夢中のティーンエージャー達にも全員参加が義務付けられ、みなワイワイと過ごす。
こうしてゲームをしている間にもチョコレートやクリスマスのビスケット、”Mulled wine (ホットワイン)”や”Minced pie (フルーツのタルト)”をふるまう。そう、つまり一日中、飲んで、食べて、話して、遊ぶ。
夜がふけると簡単なサパータイム。まだ食べるのか!?
ボクシングデーはブッフェ方式が我が家風。ガモン(ハム)のロースト、ミンスパイ
我が家ではクリスマスディナーが重いので、夕食はスモークサーモンやエビ、アボガドを載せたちょっと豪華サラダ、各種チーズ、パテ、バゲットなどが主流。
ここでやっとホストは一息つけるのである。あー長い一日だった。でも楽しかった!!愛でたし愛でたし!
が、クリスマスディナーが終わっても饗宴が終わらないのがイギリスのクリスマス。一夜が明けて26日は”Boxing day”がある。
諸説はあるものの、元々26日にクリスマスのプレゼントの箱を開ける習慣があったことから、”Boxing day”と呼ばれるようになったとか。
イギリス人はこの日、クリスマス当日に会えなかった親戚達とみっちりお祝いする。なんだかやっぱり日本のお正月に似ているような気がする。
この日は大きなガモン(ハム)に蜂蜜やマーマレードを塗ってローストしたものを出したり、先日の残り物をちょっとアレンジして温めたり、クリスマスディナーよりはずっとカジュアル。
2,3週間前にアルコールを振ってマジパンをつけてアイシングして作ったクリスマスケーキも、この日から食べることが多い。
作者お手製の正統派イギリスのクリスマスケーキ
「イギリスはまずい」が定番となっている近年、このクリスマス週間の英国の食卓にはバリバリと気合いがみなぎっているのが、お分かりいただけただろうか。
1月にお財布がカラカラになろうと、普段は手が出ない食材も惜しみなく振る舞う。
スコットランド産のサーモンも、フランス産のチーズも、スイス産チョコレートもスペイン産の生ハムもなんでもあり!そして1月にはみなジムに向かう。決して長続きはしないのだが。
今年は義兄夫婦のおうちにお呼ばれの筆者は、クリスマスディナーのストレスから解放されほっとしているものの、ちょっと気が抜けている感がある。
そんなわけでボクシングデーは家族のみで豪華ランチにしよう、と今から目論んでいる。オーブンと格闘しないことにはどうもクリスマスという感じがしないのだ。
世界ウーマンの皆さん、ご家族の皆さん、メリークリスマス!!
去年のボクシングデーは満員御礼!
Written by アレン真理子(イギリス)
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