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保護犬を迎えよう。アメリカでfoster volunteer体験記 【前編】

2021年4月21日
みなと (アメリカ)

初めての保護犬、クロちゃん

バーチャルホームチェック後、保護団体から預かってほしい保護犬がいると連絡が来ました。それが私の初めてのfoster dogとなる、チワワミックス犬10ヶ月のクロちゃんでした。

保護施設で付けられた仮名でWestbeanという名前が付けられていましたが、呼びにくいのでクロちゃんと呼んでいました。

クロちゃんはメキシコのシェルターから保護された子でした。それまで野良犬だったようです。メキシコはペット事情が良くなく、私が所属する団体ではメキシコからのレスキューを主に行っているそうです。

正直なところ、私はクロちゃんと実際に会うまで、「きっと躾もできてなくてちょっと大変だろうな」と思っていました。

実際トリマーの仕事をしていて、「この子レスキューされた子なんです」と言って連れてきたお客さんのワンちゃんはトリミングが難しい子が多かったです。人間不信になっている子やトリミングなんて初めてという子も多く、暴れたり噛んだりする子も珍しくありませんでした。

だから「きっとクロちゃんもあんまり人に慣れてなくて、躾もされたことないに違いない、頑張らなくっちゃ!」と気合を入れてクロちゃんを迎えに行きました。

ところが!私の予想を裏切ってクロちゃんはとても礼儀正しく、トイレの躾も完璧、無駄吠えもなく、フレンドリーで人懐っこいとってもいい子だったのです。先住犬である私の愛犬にもフレンドリーでした。

本当に手のかからない、いい子だと、大変驚きました。それまでの「保護犬は人間不信で難しい」という私の(恐らく一般的にも)固定観念をクロちゃんは見事に覆しました。

また、クロちゃんはとても賢い子で、一緒に過ごした一ヶ月ばかりの間に「お座り・待て・お手・来い・伏せ・回れ」のベーシックな躾を全てマスターしました。

我が家に来たばかりの頃はお座りも何もできなかったのに、教えれば何でも吸収してやってのけてしまうクロちゃんの成長が嬉しく、その賢さに驚くばかりでした。

愛犬とクロちゃん

そして私は疑問に思いました。「なぜこんなに賢くてかわいい子に今まで家族がいなかったのか」と。クロちゃんのその人懐こさから、恐らく以前は誰かに飼われていた子だったのではないかと思います。

迷子になって帰れなくなってしまったのか、捨てられてしまったのか分かりませんが、もし前の飼い主に捨てられてしまったのだとしたら理解に苦しみます。こんなにいい子を何故捨てることができるのでしょうか。

【後編】に続きます。(4月24日に公開予定です)

Written by みなと(アメリカ)

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