ここで友人や知り合いとパブに行ったと想定しよう。相手がイギリス人であった場合、まず90%、相手が「何飲む?」と聞いてくるに違いない。こんな時は堂々と自分の飲みたいものを告げて、”Thank you!”と言えばいい。
この時に「はい、じゃあこれは私の分ね」とお金を渡したくなるのだが、イギリスではそれはできない。
じゃあどうするかと言うと、お代わりをする際に今度は自分が支払うのである。その次は友人、その次は自分、と代わり代わりに奢り合う、それがイギリス流なのだ。
日本風にきっちり計算して割り勘にするのはなんとも座りが悪い。スマートでないのだ。
では友人4人と行った場合どうなるのか。基本は変わらない。4人分をまず自分が支払い、次はBさん、その次はCさん、そしてDさんと順繰りに支払う。
これを「Buy a round」という。なかなかスマートなやり方ではあるが、ここには守るべきエチケットがある。
まず、自分だけがぶ飲みしない。あくまで、仲間達のペースに合わせてゆっくり、じりじりいただく。全員が飲み終わった時点で次のラウンドとなるからだ。
友人達がオーダーする飲み物と大体同じような価格、サイズの飲み物を注文する。
一回の集まりで自分のラウンドが巡ってこない時もある。そんな時はかならず、次回の集まりでは初回のラウンドを申し出るのがエチケット。
そろそろ次は自分のラウンドだな、と思ったら全員に、”What would you like?”「何にする?」と聞こう。それだけで、「あ、次はこの人がラウンドを持つんだな」と暗黙の了解となる。
左側がビター、右側がサイダー。「生アップルサイダー」最高!
最後に、筆者のおすすめドリンクをご紹介。
Bitterでいうと、London Pride(4.1%)、Adnams Southwold Ales(4.1%)、Greene King IPA(3.7%)、Abbot Ale(5%)など。イギリスで一般的で、コクのあって美味しいのでおすすめだ。
その他、地元のbitter (local bitter) があり、これが一番美味しい!
Cider(サイダー):りんごの発泡酒がオリジナル。が最近は梨、いちご、エルダーフラワーなど、さまざまなフルーツ風味のものもある。日本のサイダーとは違ってアルコール度は高いので注意。瓶売りもしているが、もし生であったらそちらをオーダーしよう。
Pimms(ピムズ):夏にイギリスに行ったならば絶対に外せないのがPimms。ミントの葉やフルーツが入った夏のジンベースのカクテル。
Shandy(シャンディ):アルコールが苦手な方、または運転手におすすめ。レモネード半分、ビール半分。運転する場合の筆者のお気に入りはa half bitter shandy。アルコールは小グラスの半分なので、イギリスでは運転手でも制限内。ビターで割るとレモネードの甘みとよく調和して美味しい。
飲みはじめには仲間と乾杯をお忘れなく。Cheers! 乾杯!
イギリスにも春がやってきました!
Written by アレン真理子(イギリス)
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