こんにちは。アフリカのルワンダで環境にやさしいハンドメイド作品を作ったり、自分らしくエコな暮らしをしている竹田あすかです。
今回は「アフリカから見る古着の闇」というテーマでお話をしたいと思います。
前回のコラムではルワンダファッションについてお伝えしましたが、今やルワンダだけでなく多くのアフリカの国で欠かせないのが”古着”です。
市場に行けば沢山の古着、中古の靴やカバンなどが売られています。私も何度か購入したことがありますが、いいものを見つけた時はとても嬉しくなります。
月の平均収入が約5,000円とも言われているルワンダでは、新品の服は気軽に買える値段ではありません。私ですら日本のユニクロなどで、安くて質の良いものを買うのに慣れてしまい、ルワンダでは一度も新品の服を購入していません。
ルワンダでは数百円で古着を買うことができますが、他のアフリカの国では一枚5円で買えるところもあるのだとか。
輸入古着はアフリカの人にとって気軽に買えて、雇用も生まれる。先進国の人にとっては、捨てることなく誰かに着てもらえてエコフレンドリーな気分になれる。なんだかとっても良いことのように思えますね。
でも実は多くの問題があるんです。
その一つが経済発展の妨げ。古着ビジネスの勢いが増すと、結果としてアフリカの経済が妨げられてしまうんです。
これまで経済成長を果たしてきた国々は、繊維産業の発展から始まっていると言われています。
成長がまだの段階で古着産業が発展してしまうと、その国の繊維工業の人たちやデザイナーさんなどが関わるアパレル業の成長機会を奪うことになります。(GNVより参照)
自分たちが作った服が売れないと収入が得られない、そうすると生きていくためには違う仕事をしなくてはならなくなる。そうして繊維産業は衰退していくのです。実際に多くのアフリカ諸国の繊維産業従事者はやめていったそうです。
また環境問題も大きく関わっています。
今、必要とされている以上の数の古着がどんどん出てきており、古着の多くはマレーシアやUAEで選別され、売れないと判断された下級品やダメージの多い古着がアフリカなどに大量に輸出されることが多いという記事を読んだことがあります。
そうすると着られない服は破棄されますが、性能の良いゴミ処理場の少ないアフリカでそのままは埋め立て、服の山となり、ニオイもひどいそうです。
皆さんは、善意だと思って寄付をしたことはありませんか?捨てるよりはましだと思って、ちょっと汚れていても廃品回収などに出していないでしょうか?
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