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35歳で未経験正社員は無謀?!入社後の苦労と転勤族妻の「続けられない」問題 

2021年10月9日
宇佐美美和子 (チリ)

配偶者の転勤で、自分のキャリアが継続できない問題

このように未経験業種に入社し、3年ほど経った頃。夫の海外駐在が決まり、再び辞めることになりました。

「頑張ったのにまた辞めるって、もったいないと思いませんでしたか?」そう聞かれる事もあります。

たしかに少し残念には感じましたが、はじめから自分の中で決めていたことなので、抵抗感や後悔はありませんでした。

「遠くない将来また辞めることになるし、そのタイミングは自分で決められない」

いつもそう意識していたからこそ、早く多くの成果を上げることにこだわっていたし、自分の成長だけでなく、組織に何が残せるかということを常にイメージして仕事していました。

20代の頃よりはるかに仕事に真剣に向き合えたし、そんな毎日は純粋におもしろかったです。結果的に数年で辞めることになったけれど、今振り返ってみても、もったいないとか無駄だったとは思いません。

実際に再就職してみて、「立ち止まる期間があってもまたスタートできる」ということを実感できたのは、とてもよい経験になりました。

そして何より強く思ったのが、「今までやってきたことは繋がっている」ということ。業種も職種もまったく異なる道に進んだようでいて、前職の経験が活きている、と感じる場面は多かったように思います。

海外に限らず国内含め、「配偶者の転勤によって自分のキャリアが継続できない・見通しが立てられない」と悩む女性は多いと思います。

でもきれいに階段を昇っていくことだけがキャリアではないし、努力してきたことは必ず自分に返ってくると私は感じています。

 

キャリアの中断や再就職を経験して思うこと

キャリアの中断や再就職を経験して大事だと思ったのは、「人と比べすぎない」ということです。

優秀な友人や、しっかりしたキャリアビジョンを持って行動している人を見ると、すごいと思うと同時に、引け目や劣等感も感じていました。圧倒的な差を目の前に、苦しく感じたことも多かったです。

ただ、私は「これがしたい」という強固な意志があったり、自分自身で環境を変えたり選択する力があるタイプではありません。

その分予期せず目の前に転がってきた環境や運や巡り合わせを大事に思っていて、それを最大限楽しむ、一生懸命やる、という気持ちで過ごしています。

そういうところが「自分っぽさだな」と感じるようになってからは、「人は人、自分は自分」とだいぶ割り切れるようになった気がします。

色々な人のストーリーがありますが、それはどれも他の誰かのもの。人と比べすぎず焦りすぎず、今を楽しく幸せに過ごしていきたいと思っています。

Written by 宇佐美美和子(チリ)

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