MENU

世界ウーマン座談会「未就学児の子育てと仕事の両立」

2021年10月16日
世界ウーマン座談会

平日は仕事、休日は子供達時間だった会社員時代の周

子育てと仕事の両立する上でのジレンマ

周:次に働くママのジレンマについて聞きたいと思います。

ひろみさん:やっぱり時間がもっと欲しい!と思います。打ち合わせの時間が押したり、集中して練習していたりすると幼稚園のお迎えの時間に間に合わない時があります。

薫さん:私もそうです。仕事に対して100%全力投球できないもどかしさがあります。事業代表者であるのに子供の用事で働けないと、やる気がない、甘えていると思われるのではないかとモヤモヤします。昔の自分はワーカホリックで、今の仕事量はその時代の4割くらいだと感じてしまいます。比べちゃいけないんですけどね。

以前、取材をした精神科医さん曰く、ワーママが落ち込む一番の理由は「昔の自分と比べて自信をなくす」だそうです。子育てしながらの仕事は「できない」と感じる事が多いと思いますが、できている事に目を向ける方がいいですね。余裕を持った業務調整も大事だなと感じます。

佳納子さん:私も思うように時間が取れなくて、やるべき事、やりたい事ができないジレンマがあります。でも薫さんのおっしゃるように、できている事に目を向けるって大事ですよね。「1日単位ではなく、1週間単位で予定を立てておく」というのも良いと思います。長期的な視点があれば、今日できなかった事も調整しやすいですから。

周:視点を変えるって重要ですね!私のジレンマはちょっと方向違うんですけど、子育て協力をしてくれた義母に自分の意見を言えなかったことです。当時広東語が上手くなかったというのもありますし、義母が100%のリソースを注いでくれている子育てに対して「ちょっと違うな」と感じることがあっても、遠慮して意見できなかったんですよね。

仕事ばかりで母親業をしていない後ろめたさもありましたし。実際義母に話をしてみたら聞いてもらえたかもしれないのに、自分で勝手に我慢していましたね。もしあの時に戻れるとしたら、勇気を出して話し合うと思います。

 

メリットとデメリット

子供達時間と講座開催中の佳納子さん

周:メリットとデメリットに関してはいかがでしょうか?

佳納子さん:メリットで言うと、子育てにも仕事にもメリハリがつきますよね。視野が広がることで子供に優しくできる、お母さんが生き生きと働いている姿を子供に見せてあげられるという点があると思います。今のところ家で仕事をしているというのもあってデメリットは感じていません。

薫さん:少しずつでも仕事を継続しておくと、人脈やチャンスを途切れさせずに将来に繋げることができます。時間がないからこそ効率を上げる努力をしますから、結果的にスキルアップもします。それに自分の強みと弱みが分かると、子供にも寛容になりますよ。子供の前でダメダメな時があっても「完璧じゃなくていい」って、子供が学びます(笑)。デメリットは、自分の都合で子供の話を十分に聞いてあげられない時や、大事な瞬間を見逃してしまっているだろうなという点です。

ひろみさん:私も舞台に立つ私の姿を子供に見せることができるのはメリットだと感じますが、一方で1日中子供と一緒にいられない時などは、寂しい思いをさせたなと罪悪感を感じてチクっとします。その分、私がどれだけ愛しているかを伝えること、お休みの時には一緒の時間をたっぷり取ることでバランスを取っています。ブラジルは「愛してる」といった愛情表現が豊かなお国柄なので、そういう文化はいいなと思っています。夫も義母に「愛してる」をたくさん言われて育って、反抗期がなかったんだそうです。

周:へぇ~!私も子供達への愛情表現は欠かさないようにしてきたつもりでしたが、私の場合は一緒にいる時間が少なかった分、やっぱり子供達は寂しい思いをしたようです。メリットで言うと、家族の協力が必要だった分、家族のコミュニケーションが密になったと思います。

次のページ働くママ達に伝えたいこと

1 2 3

この投稿をシェアする

イベント・セミナー一覧へ
コラム一覧へ
インタビュー一覧へ
ブックレビュー一覧へ
セカウマTV一覧へ
無料登録へ