弁財天にお願いして才能が磨かれたところで、長命寺まで行ったら、裏口から出て隣にある「長命寺桜もち」に必ずお立ち寄り下さい。お土産にもできますが、店内で赤い毛氈に座り、お茶と桜もちいただくのが最高です。
これがあるから、数ある七福神巡りの中でも、隅田川をイチオシしていると言っても過言ではありません。塩漬けにした桜の葉と餡子の甘さが相まって、疲れが飛びます。
桜もちで元気回復した後、余力が有れば道を挟んだ向かい側ある「言問団子」もチェックしておきましょう。餡子、白餡、味噌あんの三種が一つになった見た目も美しいお団子です。って、食べてばかりではないか!
さてさて次へ向かいます。1キロほど歩いて、次は向島百花園へ。ここは、江戸の町民文化を代表する文化人達の発案で、お庭に福禄樹を祀り信仰したそうです。
先程、福禄寿はタスクの多い神様だとお伝えしましたが、それだけに人望を集めることにもご利益があります。お庭には茶店があり、甘酒が振る舞われて居ます。また、七草粥に入れる七草も栽培されてます。春の七草、言えますか?
お庭をぐるっと一周したら、つぎは200メートルほど離れたところにある白髭神社に向かいます。道案内の守り神である猿田彦命がいることより、千客万来、人々が集まる場所となりました。
ブラジルへ行く前、コロナもなかった頃は、子供達の太鼓の演奏が舞台上で行われて、とても賑やかなお正月の風景を覚えています。
最後は少し離れているのですが、1.5キロほど先の多聞寺を目指します。ゆるゆる歩くと30分弱ですが、先程桜もち食べたのでパワーは全開です。
多聞寺の周りは住宅街ですが、少し昭和の香りがします。勇壮な毘沙門天が祀られているだけに、とても立派な堂々としたお寺です。
多聞寺のそばには、東武線の鐘ヶ淵という小さな駅があります。なかなか開かない踏切や、多聞寺の屋根が夕陽に照らされる風景が好きで、私はここを終点として七福神巡りを終えます。
今年も良く歩きました。そして、たくさんお願いしちゃいました。
帰りは、スカイツリーも近いのでちょっと寄って行くのもよし、浅草まで戻って賑やかな街を歩くのもよし、はたまた下町のお蕎麦屋さんなんかで手打ち蕎麦を啜るもよし、隅田川七福神界隈はたくさんのカルチャーに溢れているのです。
7柱の神様に導かれて、一年に一度この道を歩くと、それだけでお願い事の8割が叶った気持ちになるから不思議です。
あ、だけどもう一つだけお願いします。
神様、どうぞ全員で力を合わせて、早く世界の誰もが自由に動けるようにして下さい。チームワークでよろしくお願いします!
Written by 岩井真理(日本)