左:ガラガラだった検疫前の書類確認待機場所 右:係員による記入書類と空港検疫陰性証
その後、係員の誘導にしたがって書類チェック・部屋割希望・抗原検査・アプリ設定の確認など、10か所近くのチェックポイントを回って、検査結果待ちブースで待機となります。飛行機を降りてからここまで、たったの約1時間ほど。
私たちと同便だった人たちはすぐに陰性結果が出て、宿も手配され、入国審査へと向かって行きました。
ただ私たち夫婦は「妻は禁煙・夫は喫煙の部屋。同じホテル」という要望を出していたせいか、ホテル調整に時間を要し、空港を出るまでに結局5時間以上かかりました。
周りの様子を見ていても、ひとりで来ている人たちはすぐ呼ばれていましたが、喫煙可のルームや、ツイン部屋希望なのか二人組の人たちは、かなり待たされた印象でした。
ホテルが決まると、再び係員に先導されながら入国審査・税関を経て、施設行きのバスへ乗り込みます。
私たちの施設は「アパホテル東京潮見駅前」。宿に到着後、受付スタッフから隔離施設での過ごし方について説明を受け、お弁当を受け取って部屋へと移動しました。
部屋に着いたのは、夜10時頃。飛行機の到着からすでに7時間近くが経過していました。
左:ドア前にお弁当が配布されます、右:座ったまま全てに手が届く11㎡シングル
私の部屋は11㎡のシングルルーム。かなり狭いですが、逆に「座ったまま全てに手が届く」という利点はありました。
部屋は狭かったものの、運よく東向きの部屋で朝日を浴びられたのと、窓からテニスコートや運河を見渡すことができたので、閉塞感はあまり感じませんでした。
室内のアメニティは一通り揃っており、タオルも3日分セットされています。加湿器・空気清浄機もあり、設備面の不満はありませんでした。
部屋に入室後、まずはお弁当をいただきました。隔離施設のお弁当に関しては色々な噂を聞いていましたが、日本人レストランのない地域に住む私にとっては「日本のお弁当!」というだけで大興奮でした。
初日のみならず、ここでのお弁当は毎食おいしく、お味噌汁もほぼ毎回付いてきました。
お弁当が配られる時間帯は、朝7時、昼12時、夕方6時頃。各部屋のドア前にお弁当が置かれ、「配り終わりました」という館内放送があったらドアを開けてピックアップします。
お弁当は冷たい状態で届くので、私はバスタブにお湯を張って湯煎して温めていました。
お菓子の配布はありませんが、フロントに電話すれば、水・お茶やコーヒーのスティック、カップラーメンは持ってきてくれます。
左:おしながきとアレルギー成分表付きのお弁当、右:電子レンジはないのでバスタブで湯煎
といっても部屋にこもって動かないので、むしろお弁当だけでお腹いっぱい。機内で配られたお菓子も少し持ち込んでいましたが、結局何一つ食べることなく終わりました。
全体的に大満足な食事情でしたが、強いて不満を言うならば、お弁当が毎食お米だったので、パンが食べたすぎて途中発狂寸前になったことくらいでしょうか(笑)
とはいえ、主婦にとって「献立考えず、料理もせず、待ってるだけで三食出てくる」という状態は、感動しかありませんでした。
強制隔離は当たる施設・部屋にもよるので「運」としかいえない部分もありますが、少なくとも私の場合はほぼストレスなく過ごすことができました。
隔離最終日は朝7時前に検査キットが各部屋に届けられ、唾液採取をしたのち、スタッフに渡して結果待ちとなります。ここで陰性であれば到着空港に送り返されて、晴れて3日間の強制隔離が終了です。
検査結果の内線が来たのは午後2時半近く。陰性なのですぐに部屋を退出してバスに乗るよう指示され、連絡から30分もせずにバスは成田空港第2ターミナルに向かって出発しました。
こうして私たちの強制隔離は終了。隔離ルールや入国条件に関しては色々思うところもありますが、隔離期間についていえば、現在は7日間と以前に比べ短くなってきました。
これからもルールが緩和されて、日本人のみならず外国人にとっても往来しやすくなることを願っています。
Written by 宇佐美美和子(チリ)
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