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リサイクルでみんながハッピーに!シンガポール・マレーシア・イギリスでの体験記

2022年4月9日
伊藤結子 (日本)

海外で日本人のガレージセールは貴重な機会

2022年3月、シンガポール 、マレーシア、イギリスの3カ国に渡る12年間の駐在妻生活についにピリオドを打つ時が来ました。

3歳の息子を抱えてシンガポールで暮らし始めた12年前は、まさかこんなに長い間、海外転勤を繰り返すとは思っていませんでした。

この12年間は、6回の引っ越しをしましたが、国が変われば生活スタイルも少しずつ変わるため、毎回何かしら使わなくなるもの、例えば家具、小さくなってしまった衣類、おもちゃ、電化製品などが出ました。

それらの不用品をどのようにリサイクルしてきたか綴ってみようと思います。

2010年に暮らし始めたシンガポールでは、コンドミニアムと呼ばれる高層住宅に住んでいました。そのコンドミニアムの多目的室で、日本人家族主催のガレージセールが不定期に開催されていました。

ガレージセールというのはアメリカ発祥の言葉で「家具などの不要になったものをガレージや庭先で売ること。」1970年代のアメリカで、リサイクル運動の一環として盛んになったようです。

私の住んでいたコンドミニアムでは毎回、5家族以上の日本人家族が合同でガレージセールを開いていました。特にもうすぐ日本に帰る前の家からは沢山の不用品が出ます。

日本人家族の持ち物は丁寧に使われているものが多く、とてもお手頃な値段で売りに出されるため、地元の人からも大変人気がありました。

 

ガレージセールに出店してみて分かったこと

マレーシアのコンドミニアムでのガレージセール

また、日本語の絵本やアンパンマンなどの日本のおもちゃは海外に住んでいるとなかなか手に入らないので、とても貴重でした。

ガレージセールの日の朝になると、多目的室の前が長蛇の列になります。そして開場するや否や、たくさんの人が会場になだれ込みます。良いものの取り合いになり、まさにカオスの状態!とにかくものすごい熱気に包まれます。

シンガポール生活に慣れた頃、私もそのガレージセールに出店してみることにしました。

驚いたのは日本人のマニュアル力。このコンドミニアムに住んできた代々の駐在妻たちによって改良を重ねられてきて、引き継がれてきたこのガレージセールの仕組みは、完璧でした!

お会計の仕組みや、店内の人員配置、売り場の動線など細かいところまで考え尽くされていて、商売の勉強にもなりました。

普通だったら捨ててしまうようなものでも、このガレージセールに出店することによってちょっとしたお小遣い稼ぎになります。特に日本の書籍は貴重なため、喜んで買っていただけます。

家が綺麗になると、運気が上がってくる。そして、お小遣い稼ぎにもなる!なんて素晴らしい仕組みなのかと思いました。私が初めて出店した時に得たお小遣いは、2万円弱だったと思います。

使わないものがこんなにあったのかと反省するきっかけにもなりました。余計なものに囲まれて暮らしていたと反省しても、しばらく経つとまた物がなぜか増えてしまうのですが。。。

 

シンガポール発SNSを使ってのフリマ

カルーセルの画面

その後引っ越したマレーシアでも、シンガポールで経験したあの完璧マニュアルを導入させていただき、コンドミニアムでのガレージセールを開催しました。

何度か日本人合同のガレージセールを開催、参加したりはしたのですが、マレーシアから再びシンガポールに引っ越す際に一番使っていたのは、日本でいう「メルカリ」のようなフリマアプリです。

「Caorusell」というシンガポールで2012年に開発されたアプリで、今ではシンガポール、オーストラリア、カナダ、香港、インドネシア、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、台湾で使うことができます。

無料で譲る、譲ってもらえるコーナーもあれば家や車まで売りに出されており、コロナ渦において中古アイテムのEコマース市場はますます活性しており、売上高は今もどんどん伸びているといいます。

私が使っていたのは、7,8年前。いいものを出せばすぐにメッセンジャーアプリを通して連絡があり、売れてしまうのでとても便利でした。

本棚やベッドなど、大きくてどうやって送付すれば分からない物でも、欲しい方は車で取りに来てくださることが多く、とても便利でした。

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