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フランス語2級レベルで実際に働いてみたら、まったく通用するレベルではなかった話

2022年12月30日
YACHI (フランス)

夢は叶ったものの、現実はそう簡単ではなかった

フランス在住18年、「世界を飛ぶパラレルキャリア乗務員」YACHIです。

私のフランスでの就活、就職経験談をシリーズでコラムを書いています。昔の話にはなりますが、海外就職を考える方の参考になれば幸いです。

前々回前回は、語学が完璧でなくても自分をアピールする方法、就職にはタイミングがあること、やってみなければ分からない!チャレンジする大切さなどに触れました。

今回は、実際に働き始めてから直面したことについて書いてみたいと思います。

なんとか面接でアピールをして、正社員という夢にまで見たフランスでの就職、第一関門突破をすることができ、パリジャンと一緒に地下鉄での通勤、嬉しさで舞い上がっていました。

ですが、現実はそう簡単ではありませんでした。

結果から申し上げると、「フランス語2級レベルで仕事をする!」正直まったく通用するレベルではありませんでした。

 

フランス語の数字は難しすぎる!!

私の職場では、朝のミーティングがありました。お客様の名前、お部屋番号、そして注意事項、伝達事項があります。次から次にシェアされる情報についていけません。お部屋番号すら書き留めることができません。

フランス語は、 ご存知の方もいらっしゃると思いますが、数字がとてもやっかいです。

80は4 x 20というように、4, 20と並べます。90は4 x 20+10ということで、4, 20, 10と数字を並べます。80かと思ったら最後の10まで聞かないといけません。

599となると、cinq-cent-quatre-vingt-dix-neuf 500, 4, 20, 10, 9。これを聞き取り、瞬時に記憶しなければいけません。

お客様がチェックアウトをします。ポーターさんに電話をかけて、荷物を取りに行ってもらうために、お部屋番号を正確に伝えなければいけません。

電話で伝えながら「ちゃんと私のフランス語が伝わったかな?」不安になります。数字を間違えると、ポーターさんは、別のお部屋に行ってしまうことになります。いつも不安が尽きませんでした。

日本語、英語であればシンプルで簡単な仕事にとても緊張します。数字の間違いという簡単なミスがお客様、同僚にも迷惑になってしまいます。クレームの原因にもなります。同僚からの信頼も失うことになるのです。

 

電話のコミュニケーションはハードルが高い

他の例を挙げると、フロントでのチェックイン、チェックアウトなどの接客業の他に、クレジットカード会社に電話する仕事もありました。お客様の滞在期間により、一定額をブロックしてもらわなければいけません。

お客様のクレジットカード番号を読み上げ、金額を伝えます。その後のコンファメーション番号をもらい書き留めます。とにかく数字ばかりのやり取りなのです。

ただでさえ苦手なフランス語での数字、また電話でコミュニケーションを取るのはリアルよりはハードルが高くて、かなり緊張します。ドキドキしながら電話をしたのを今でも覚えています。

他に苦労したシチュエーションは、チェックインする際です。お客様の名前を聞き取れず、お客様の予約を見つけることもできません。

英語読みのアルファベットと、フランス語読みとはまた違います。何度もスペルを聞きながらタイプして予約を探していると、お客様のイライラも感じます。

このように採用されたものの、全く使い物にならない自分に呆れて自信もなくなることもありました。それでも乗り越えられたのは、同僚や上司のサポートがあったからだと今でも思います。

次回は具体的にどのように語学力不足を乗り越えていったかを書いていきたいと思います。次回もお楽しみに。

Written by YACHI(フランス)

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