これはよく聞かれる質問ですが、結論から先に言うと、「どの国もそれぞれに良かった」というのが個人的な感想です。
その理由としては、比較する軸が滞在時の国の状況や家族構成、ライフスタイルにも大きく依存するので一概に言えないからです。
特に子育て家庭においては、お子さんの年齢によってライフスタイルも大きく異なると思います。
私自身の経験で言うと、シンガポールは初めての海外生活のスタート地点としては、治安や衛生面、教育環境の充実という観点では安心して生活できたのがとても良かったです。
当時8歳と5歳の息子二人を連れて母子のみで半年間ほど生活をしていた時期がありましたが、治安の良さや住み込みメイドさんが一般的という社会制度にはとても助けられました。
また、タイ・バンコクは東京24区とも呼ばれるように、日系のスーパーマーケットを始め、あらゆる日本人向けのサービスや生活に必要な物が充実していることにまず驚きました。
東南アジアで日本人が暮らす際の便利さという観点では一番ではないかと思います。しかしながら一方では、日本人が多いが故に、縮図になっているようなところや大気汚染、治安の悪化などの面もあり、一長一短があると感じます。
このような東南アジア2カ国を経ての現在のベトナム・ホーチミンですが、息子たちもある程度成長した今の我が家にとっては、ちょうど良い環境と感じています。
生活面でいえば、バンコクに比べると物の手に入りにくさはあるものの、必要なものはすべて揃っていますし、環境面では開発され過ぎていないところが程良いと個人的には感じています。
食生活、住まい、仕事、教育、安全など、人それぞれに大切にしたいポイントは異なりますし、求める価値観も自身と家族の成長と共に変化してくるものです。
大切なのは、今何を一番大事にしたいか?
ここまでの海外生活を通じて実感してきたことは、自分が求めているものを明確にしていけば、その道は自ずと拓けていくということです。
ベトナムでの新しいジャーニーは始まったばかりですが、ここから見える新しい景色をこのコラムを通じてお届けしていけたらと思います。これからどうぞよろしくお願いいたします。
Written by 大野由佳(ベトナム)
1 2