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予期せぬキャリアチェンジ!カナダで会社員からフリーランス通訳の道へ

2024年7月13日
Yoko van Veen (カナダ)

コロナで長年培ったキャリアを諦めることに

初めまして。カナダのトロントにて主に通訳をしております、ファンフェーン庸子と申します。

世界中で活躍されている女性と繋がれる機会をいただき、大変嬉しく思っております。どうぞよろしくお願いします。

私は2005年に日本を離れ、オーストラリアのメルボルン、カナダのフランス語圏にあるモントリオールに住んだ後、トロントに辿り着きました。現在はここで2人の男の子を育てながら、仕事や趣味に勤しんでいます。

こちらでは10年以上貿易関連の専門職に就いていましたが、新型コロナウイルスのまん延によって突然生活が一転してしまいました。

ロックダウンで子どもたちは強制的にオンライン学習に切り替えとなり苦戦する日々が続き、いろいろ考えた結果、私はキャリアを諦めて子どもの自宅学習のサポートを優先する決断をしました。

海外で掴んだポジションを手放すのはつらかったですが、当時はその一択しかありませんでした。しばらくは子どもと過ごしながら、家のことや地域のボランティアをしていました。

そんな折、突然通訳の依頼が私のところにやって来ました。「久々に仕事をしてみようかな」という軽い気持ちで受けたお仕事でしたが、それが次につながり、また次が来て…。

そこから計らずもフリーランスの通訳、時々翻訳の道を進み始めることになりました。

 

通訳業のリアル、実は緊張しています!

2024年小児脳幹腫瘍医薬品開発国際フォーラムでの通訳

当たり前ですが、通訳にはマニュアルもリハーサルもありません。企業の商談や会議では事前に資料を共有してもらえますが、基本的にはノープランです。

誰がどこで何を言い出し、どんな質問が飛んで来るかまったく予想がつきませんので、通訳者は常に戦闘態勢です。

難解な質問もありますし、英語が母国語でない方が発言する場合、その発音を聞き取るのも一苦労です。

参加人数やオーディエンスが多ければ多いほど、もちろんその分プレッシャーは大きく、裏方とはいえど、実はかなり緊張しています。

今日までさまざまな現場に入りましたが、良い意味で「マニアック」な分野、特にアニメ業界の通訳は個人的に苦戦します。

日本からアニメ関係者が来られるイベントの質疑応答では、ファンの皆さんのテンションはMAXになり、ものすごく速い話し方で、難解な質問が次々に投げられます。

ファンの方ほどの知識がない私には、質問内容の理解や聞き取りでチャレンジングな場面が多々あります。

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