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フランスに3年住んで改めて感じた「フランスと日本の違い」とは?

2024年7月17日
NAOKO (フランス)

実生活で経験するコミュニケーションの違い

Bonjour! フランス在住のFamily Journey1.2.3代表でグローバル親子コミュニケーションコーチのNAOKOです。フランス滞在歴3年となりました。

普段の会話の中で、「フランスと日本って何が違うの?」と聞かれることがあります。

我が家は数年後の日本への本帰国も考えているため、子供達の中学受験をどうするかというのも悩みの種の一つなのですが、帰国子女枠受験の面接などでも、「自分の住んでいた国と日本の違い」というのが頻出の質問項目になっているようです。

この質問は、フランス在住期間が長くなるにつれて、より深い意味を持つように感じています。

皆さんも、例えば海外旅行先で、現地の食事に「日本にはない料理だな」という感想を持ったり、歴史的建造物に使われている素材やデザインの違いに気づいたり、気温差や咲いている植物の違いなど、表面的な違いをすぐに感じることも多いと思います。

一方、「コミュニケーションの違い」については、ある程度長くその土地に住んだり、深く相手と交流をしたりしないと感じにくいかもしれません。

また、長期間住んでいたとしても、普段からアウトプットしていないと、なかなかぱっと出てこないと思います。

私にとっても良い機会ですので、これから数回に分けて、私達家族がフランスで実際に経験した「フランスと日本のコミュニケーションの違い」についてご紹介したいと思います。

 

お客さんより働いている人の幸せを大切にする

日本では「お客様は神様」という言葉もあるように、お客様を大事にする考えを持つ人が多いと思います。

しかし、フランスでは「働いている人」が優先されることが結構多いのです。

フランスのある遊園地に家族で行った時のことです。夕食の時間が近づいてきたので、中のレストランで食べることにしました。

日本であれば、レストランは遊園地の営業時間中ずっと開店しているのが一般的だと思いますが、フランスでは従業員の休憩時間をしっかり取るために、営業時間が限られている場合が多いです。

私たちは数少ないレストランの中から18時開店の店をようやく探し出しましたが、時間になっても店が開く気配はまったくありません。

子供たちはアトラクションにも乗りたがりますし、お腹も空いて「まだ〜?」と、家族全員イライラモード。

15分ぐらいしてやっと従業員らしき人が現れたので、いつ開くのかを聞いてみました。

すると、「今日はお昼にたくさんのお客が来て、休憩が始まるタイミングが後ろにずれてしまったので、従業員を尊重して夜の開店時間を遅らせています」と当たり前のように言うのです。他の待っていたお客さんにも同じように説明していました。

日本人的感覚で、「少し休憩時間を削っても、時間通り開店するべきでは?」「開店時間が遅れるなら、アナウンスするべきでは?」「まず『申し訳ありません』から入っても良いのでは?」という感情が頭の中を巡りました。

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