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夫が本帰国し夫婦でゆっくりセカンドライフの予定が突然海外転勤の内示。私の人生って?

2024年8月23日
岩井真理 (日本)

日本在住50代I子さんのお悩み

このコラムでは、世界中の読者から寄せられた仕事やキャリアに関するお悩みに対して、キャリアコンサルタントの岩井真理さんに回答いただいています。

【相談】

50代、現在は専業主婦のI子です。2年前に夫が単身赴任していたアジアの国から6年ぶりに帰国しました。

やっと落ち着いて、これからは夫婦で穏やかに過ごそうと思っていた矢先、再度の海外転勤の内示が出ました。

前回は娘も同居していたし、私も管理職として働いていたので帯同しませんでした。その後、仕事もやり切ったので、退職して専業主婦になりました。

退職直後はアイデンティティクライシスに陥りつつも、これまで時間がなくてできなかった趣味や友達付き合いを満喫し、留守番生活を頑張って乗り切りましたので、とてもエネルギーが要りました。

夫が本帰国してからはホッとし、夫婦でゆっくりセカンドライフを過ごしたいと思っていたのに。「また、留守番か」と思うと、振り回されてばかりでどうにもやりきれません。私の人生って何だったんだろう。

夫は口では「断る選択肢などない」と言いつつどこか楽しそうで、私だけ置いてきぼりにされた気分です。かと言って、この年で初めての帯同生活するのも自信がありません。

日本に残っても、帯同しても、孤独や不安を感じるでしょう。どうしたらいいでしょうか?

 

まずは夫に今の気持ちを伝えてみる

【回答】

I子さん、こんにちは。世界中どこにいても輝けるキャリア&ライフを応援する真理です。

長い留守番生活が終わり、2年前にこれからの穏やかな日々を期待したのも束の間、またもや海外赴任とは、おっしゃるようにやりきれませんね。

内示を知らされた時のI子さんのお気持ちを思うと、元・駐妻の私としては、全身の力が抜けそうになります。胸が詰まる思い、よく伝えてくださいました。

海外転勤のみならず、自分の決断で行動ができない配偶者の仕事都合というのは、とにかく厄介です。

夫婦・家族の課題でありながら、蚊帳の外に追いやられたような、自分ではどうすることもできないもどかしさがありますよね。

にもかかわらず、配偶者本人はいとも簡単にこの話を引き受けてきた。

I子さんが釈然としない最大の理由の一つに、「仕事だから仕方ないだろう」という暗黙の言い分を突きつけられているような気持ちがあるのではと想像します。

残念ながら、夫さんには悪気はなく、以前の経験もあるから当たり前と話を進めているのでしょう。

今だからこそI子さんの中で、どんな気持ちが湧いているかはご存知ないように感じます。となると、ここは腹を割って、今のI子さんの気持ちをきちんと夫さんにお伝えすることが、まず必要だと考えます。

I子さんは家庭と仕事を両立して管理職にまでなられ、単身赴任中は夫さんが安心してお仕事できるように留守を守り、一方でご自分の生活にも努力や工夫ができる人だと察します。

そんなI子さんだからこそ留守をお任せしても、今回も二つ返事で「いってらっしゃい」と言ってくれると彼は思い込んでいる気がします。

時期が違えば、事情も違うし、ライフプランだって変わってきますよね。そのこと、きちんとお伝えになりましたか?

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