今年、日本ではコメ不足というニュースが度々聞かれましたが、皆さまの地域ではいかがでしょうか?
お米の国と言えば日本というイメージを持っている方も多いと思いますが、世界レベルで見ると、米生産量ランキングでは、中国とインドで世界の生産量の50%を占めており、続く上位は東南アジアの国々です。
私の住むベトナムも5位にランクイン。日本は12位なのだそうです。
国土や人口の違いもあるとは言え、調べてみると意外と米文化が浸透している国も多いことに改めて驚きました。
1位:中国(約2億800万トン)
2位:インド(約1億9,600万トン)
3位:バングラデシュ(約5,700万トン)
4位:インドネシア(約5,500万トン)
5位:ベトナム(約4,300万トン)
6位:タイ(約3,400万トン)
7位:ミャンマー(約2,500万トン)
12位:日本(約1,000万トン)
(「Top 10 Country Production of Rice 2022, UN FAO」より)
確かにベトナムでは、お米そのものも主食として食べますが、フォーやブンという米粉を使った麺や、生春巻きなどに使われるライスペーパーなど、米を原料にした食材が多く、そのバリエーションはなんと世界一なのだそうです!
どんな米粉料理があるのかは、ベトナムコラム前任者のYayoiさんの記事も参照くださいね。(「ベトナム米粉料理はなんと143種類で世界一!麺・生春巻き・焼き物など一挙ご紹介」)
そんな東南アジアの米どころベトナムのお米ですが、実は2019年のInternational World Rice Conference Summitにて同時開催された「世界で最も美味しいお米コンテスト」で最優秀賞を獲得した経歴があるのです!
「世界で最も美味しいお米」の称号を得たのは「ST25」という品種です。
南部のメコンデルタ地方で栽培されているお米で、タイ米のような長細い形状でありながらモチモチさがあって美味しいとの評判。
この品種が開発されてから、それまではタイやカンボジアのお米を輸入して食べていたベトナム人の間でも国産米の人気が一気に高まったのだそうです。
これは現地の声を聞いてみようと、夫の職場のベトナム人メンバーにST25の評判をヒアリングしてみたところ、モチモチした食感は主に南部の方が好むらしいのですが、北部の人もわざわざ南部に買い付けに行くという声が聞かれるほどで、やはり人気の品種ということが分かりました。
また、ST25というのは品種の名称なので(日本でいうとコシヒカリなどと同じ位置付け)、ST25中でも技術者Cua氏のイラストがあるものが一番美味しいのだそうです。
ベトナムメンバーのお墨付きをいただいたこちらのST25、価格は5kgで200,000VND(約1,200円)とローカルの他のお米に比べると若干高めではありますが、輸入されている日本米と比較すると1/4程度です。
早速購入し、実際に炊いてみました!
我が家は圧力鍋でご飯を炊いているのですが、炊き上がりはツヤツヤ!米の粒もしっかりと立っていてこれは期待が高まります。そして、実食。
・・・モチモチして美味しい!!
長粒米によくあるパサついた感じはなくモチモチとした食感に、ほんのりした甘味も感じられて、これは日本人好みの味ではないかと思いました。
新潟県生まれ・魚沼産コシヒカリを食べて育った夫も実食したところ「これは美味い!」との高評価!さっそく我が家でも常備米になりました。
すでに2022年から日本への輸出も始まっているそうなので、日本や近隣諸国でも見かけることがあるかもしれません。その際はぜひお試しくださいね!
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Written by 大野由佳(ベトナム)