ALOHA! アメリカ・ハワイ州在住歴8年目となりました、Mitsukiです。私はアメリカハワイ州で正看護師(訪問看護師)として働く傍ら、国際的に活躍したい看護師さんたちをサポートする会社BeLightの代表としても活動しています。
去年起業した友人から勧められた本、青木仁志さんが書かれた『経営者は人生理念づくりからはじめなさい』を最近読み終えました。
BeLightを立ち上げて、今年で5周年を迎えます。まさか自分が起業するなんて想像もしていませんでしたし、ビジネスを特別に学校で学んできたわけでもありません。
むしろ、壁にぶつかるたびに学ぶことの繰り返しでした。起業されている方に話を聞いたり、YouTubeや本を通して少しずつ学びながら経営をしてきました。
「経営者なんですか?」と言われると、その言葉が持つイメージに時に、少しの恥ずかしさや「自分はそこまでではない」という気持ちが湧いてきます。
しかし、「事業をゼロから立ち上げたこと」、「一人でも利用してくれる方がいるなら、必要としてくれる方がいるならと続けてきたこと」、「小さくても成長を続け、今も継続できているということ」に対しては、自分でも少し良い評価を与えたいと思います。
この本を読んで特に印象的だったのは、著者である青木さんが従業員とお客さんのことを本当によく考え、愛を持って接している点です。
「自分はここまでお客さんや一緒に働いてくれている人たちのことを考えられていただろうか」と考えずにはいられませんでした。
特に「利益の追求ではなく、上質の追求」という言葉に、はっとさせられました。
これまで試行錯誤する中で、利益ばかりを追い求めていたわけではありませんが、提供しているサービスの質の向上に十分に目が向いていていただろうかと自問しました。
そのうちに、「今目の前にいる、そしてこれから出会うお客さんのために何ができるか、何を改善できるか」と考えるようになりました。
また、「企業理念の実現と社員の自己実現がイコールとなることを目指しているか」という言葉も印象に残りました。
「自分が達成したいことや叶えたいことばかりになっていないか、一緒に働く仲間の夢や目標を実現できる場として、組織が成り立っているかどうか」を深く考えさせられました。
自分にとっての起業理由と、チームメンバーがその船に乗る理由、乗り続ける理由は、別物である可能性もあります。
企業として一つの方向に向かいつつも、チームメンバーが何に喜びを感じ、どこに満足を得られるかは人それぞれ異なる場合があります。
だからこそ、メンバーの声に耳を傾け、それが満たされているかを時折確認する必要があると思います。
アメリカの夫婦関係に関する有名な書籍『The 5 Love Languages(邦題:愛を伝える5つの方法 )』があります。
これはビジネスにおいても応用することができ、企業においても力を注いでくれるチームメンバーの「Love Language(愛の言語)」を知り、それが満たされているかを確認することで、チームが再び力に満ちて目標へと進めるのではないかと感じます。
経営や起業の世界は奥が深く、本当に面白いです。
しかし、時に正解もゴールもないような世界の中では、指針を失うと「自分よりあの人の方が成功している」といった比較が始まってしまいます。
「自分は、この会社はどこを目指しているのか」そのことを常に自分自身にも、チームにも問いかけ続ける必要があると感じます。
成功しているように見える人が似たようなビジネスをしていても、目指しているものはまったく別物かもしれません。
目先の成功にとらわれず、長い視点を持ちながら、起業活動を楽しんでいきたいと思います。
Written by 研谷美月(アメリカ)