
前回のコラムでご紹介した子育て・国際結婚・海外生活ジャンルのポッドキャスト、もうお聴きになりましたか?
今回は後編として、インドネシア、語学、歴史、ニュース・報道のジャンルでおすすめのポッドキャストをご紹介します。
海外生活も20年を超えましたが、以前に比べて日本の情報をリアルタイムで得ることがとても簡単になり、むしろ飽和状態と言えるほどネット上でたくさんの情報が流れています。
そんな中、ラッキーにも出会うことができたのが朝日新聞ポッドキャスト、通称「朝ポキ」です。
特にお気に入りは「ニュースの現場から」と「報談」です。

「ニュースの現場から」は2020年から放送開始。現在では多くの新聞社やメディアが同様の番組を配信していますが、その先駆けといえる存在です。新聞記者の方々の話を普段聞くことはなかなかありません。
この番組では、政治、スポーツ、社会、文化部など、朝日新聞社の現役記者の皆さんが紙面からピックアップしたテーマについて話したり、取材の裏話や見出し作りのプロセス、雑談を聴くことができます。
中でも私が好きなのは、スポーツ部・大相撲担当の記者回と、皇室担当の記者回です。
また、この「ニュースの現場から」から独立してできた番組が「報談」です。
記者歴も長く、過去には中東や中国での特派員経験もあるベテラン記者のお二人による番組です。
毎エピソードの冒頭では、同期のお二人による笑える雑談から始まり、長年の取材経験から語られる話や政治の話を肩ひじ張らずに聴けます。
日本の政治や政治家について恥ずかしながら詳しくない私ですが、「報談」で今の日本の政治や外交について知ることができ、毎回とても勉強になります。

インドネシアコラムといえば、インドネシア語ポッドキャスト。
インドネシア在住で読書好きな私のおすすめ番組が「Kepo Buku」です。
読書好きのインドネシア人のおじ様三人によるこの番組では、それぞれのおすすめ本を紹介したり、ゲストを招いて本についてトークします。
紹介される本も、自己啓発、文学、歴史など幅広いです。私もこの番組で紹介されていて「いいなぁ」と思い購入した本が何冊かあります。
以前、コラムに書いた「インドネシアやインドネシア人の読書事情」について語られるエピソードもあり、興味深い内容です。

次に、語学を使う仕事をしている私のおすすめ番組が「ゆる言語学ラジオ」です。
ウェブサイトに書かれているように、「ゆるく楽しく言語の話をするラジオ」。まったく堅苦しくも敷居も高くもありません。
パーソナリティのお二人のトークがおもしろく、聴きながら声を出して笑ってしまうこともあります。
ゆる言語学ラジオの運営から派生して始まった全8番組が「ゆる学徒ラジオ」として放送されていますが、「ゆる民俗学ラジオ」と「ゆる音楽学ラジオ」もいつも楽しく聴かせていただいています。
最後にコロナ禍以降、最も長く聴いている番組の一つ「コテンラジオ」もおすすめです。
「歴史を面白く学ぶ」というメッセージを掲げるこの番組は、歴史と聞くと一般的にイメージする日本史や世界史はもちろん、科学、民主主義、お金、資本主義など幅広いテーマを題材にしています。
一つのテーマについて10〜12回のエピソード構成のものが多く、学校の授業や教科書ではなかなか学べない解像度で歴史を知ることができるすごい番組です。
もちろんこの番組も前述の番組同様、まったく堅苦しくなく、時にまじめに、時に冗談や雑談もあり、飽きずに聴くことができます。
最近はなんでも「時短」が主流の時代のように感じますが、今回ご紹介した番組はどれも耳からじっくりと聞いたり学んだりできるものばかりです。ぜひ聴いてみてくださいね!
Written by スパルディ杏子(インドネシア)