
「英語が話せなくても、69歳からでも挑戦できます。人と人とのご縁が世界への扉を開きます」
そう語るのは、現在69歳で貿易会社や海外展示会サポート会社「株式会社アジア美容研究所」を経営する佐治瑞枝社長です。
美容業界に携わって42年。長年培った経験と人脈を土台に、60歳の時に「株式会社アジア美容研究所」を設立。
今年は、ベトナムの新ブランド立ち上げに伴うOEM製造企画や、サウジアラビアの化粧品輸入販売会社との独占契約など、ビッグプロジェクトが同時進行中。
さらに、ネパールなど各国から新たなリクエストも次々と舞い込んでいます。
年齢やキャリアの枠を超え、世界を舞台に駆け回る佐治社長の軌跡を紐解いていきましょう。

意外にも、佐治社長が海外ビジネスに足を踏み入れたきっかけは、非常にささやかなものでした。
「友人から『フィリピンで日本の化粧品が人気で販売できるよ!』と誘われたのが最初なんです」と穏やかに振り返ります。
それまで海外には2度しか行ったことがなく、英語も話せない状態からのスタートでした。
高品質なメイドインジャパンの化粧品製造ノウハウを武器に、東南アジアでの展示会に参加するところから始めて、現在は東南アジアの枠を越えて大活躍されています。
「実は今も英語は話せないんですよ」と笑顔で語る姿からは、言葉の壁を軽やかに超えていく柔軟さと強さが感じられます。
小さな一歩が、その後の大きな世界へとつながっていったのです。

オリジナルプロダクト
数々の海外ビジネスの中で、最も印象深いと語るのはサウジアラビアでの出会いです。きっかけは、ベトナムの展示会でわずか2回お会いしただけの方から持ちかけられた話でした。
「その時、なぜか強い直感を感じたんです」
しかし、資金面では大きなハードルがありました。これまで自分の力で道を切り拓いてきた佐治社長にとって、簡単な決断ではありませんでした。
そんな中、協力者が次々と現れ、「やりなさいというサイン」だと確信。
現在は、ご家族ぐるみのお付き合いをしながら、丁寧に進められています。

「英語がしゃべれない私でも、こうして世界とつながることができました。だから、皆さんにもきっとできるはずです」
佐治社長の言葉には、実体験に裏打ちされた強い説得力があります。
「今、日本のパスポートの更新料が安くなったんですよ。2026年7月から、10年旅券がオンライン申請で8,900円と、最大7,000円も引き下げられました。これは大きなチャンス。ぜひ勇気を出して、一歩踏み出してほしいですね」
言語や年齢の壁を理由に諦めず、「できる方法」を見出して実践し続けてこられた姿は、私たちにたくさんの勇気を与えてくれます。

来年4月にはベトナムでの新たな展示会を予定するなど、佐治社長のフィールドは今この瞬間も世界へと広がり続けています。
最後に、世界ウーマン読者へ温かいメッセージをいただきました。
「とにかく、世界に出てみてください。世界から日本を見ることで新たな気づきが生まれます。そして、人と人との交流を大切にしてください。ビジネスは机の上ではなく、現場の空気の中で、人の温もりの中で育っていくものだと感じています」
英語も話せず、海外経験もなかった一人の女性が、69歳で世界を動かす姿。
その生き方は、「大切なのは、直感を信じる勇気と、目の前のご縁を丁寧に紡ぐこと」だと教えてくれます。
【株式会社アジア美容研究所】
ホームページ:https://bria.asia/
Written by サルマつぐみ(タイ)