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マレーシアで見つけた「良さを伝える力」。私のキャリア軸とは?

2025年11月12日
土屋芳子 (マレーシア)

「俯瞰して見る」という学び

こんにちは。マレーシアから土屋芳子です。11月に入り、今年も残すところわずかとなりました。

ジョホールバルでの約10年を経て、「より広い環境で働きたい」という思いからクアラルンプールへ拠点を移して、まもなく2年が経ちます。

慌ただしい毎日の中にあっても、いまの自分がかつてぼんやりと想像し、憧れていた場所に立っていることを、ふと実感することがあります。

20代半ばの会社員時代、目の前のことに一喜一憂し、愚痴をこぼしていた頃がありました。

そんな時、当時の恋人(現在の夫)に「もう少し俯瞰して見てごらん」と言われ、俯瞰で物事を見る方法を教えられたことが今も記憶に残っています。

“俯瞰して見る”とは、感情に流されず、物事を客観的に捉える姿勢です。

年齢を重ねるにつれ、この考え方が自然と身に付くようになり、物事をより広い視点から理解できるようになりました。

また、会社を起業してからの「すべてのことは自分に責任がある」という考え方。

この2つの考え方は、私の生き方、そして仕事の在り方を根本から変えていったように思います。

 

一貫して続けてきた「良さを伝える」仕事

インスタグラムではマレーシアを中心に、ラグジュアリーホテル、レストラン、旅行、文化を発信しています

振り返れば、新卒で入社した食品通販卸会社でも、自ら立ち上げたフードコンサルティング会社でも、そして現在のマレーシアでの活動においても、私の仕事の本質は変わっていません。

それは、「物事の良さを見出し、それを人に伝えること」です。

通販会社では、テレビ番組でMCが一つの商品を15分間紹介できるように、あらゆる角度からセールスポイントを掘り下げ、企画書にまとめてプレゼンしていました。

その経験が、「良さを見つける力」を育ててくれたのだと思います。

独立後は、食品メーカーのレシピ開発やフードスタイリングなど、「どのようにすれば商品をより魅力的に見せられるか」を追求してきました。

そしてマレーシアに移ってからは、ホテルやレストランの取材・レビューを通じて、食の魅力を文章で伝える仕事を続けています。

どの時代も、根底には“伝える”という行為がありました。

 

日本とマレーシアをつなぐ架け橋として

近年では、マレーシア国内の日本食レストランや日本関連企業のSNS運用やコンテンツ制作に携わる機会が増えています。

そこでは、単に日本の良さを称えるだけでなく、「どのようにすれば現地の人々に自然に伝わるか」を常に意識しています。

たとえば、日本食に卓越したシェフの技術や哲学を正確に伝えることはもちろん重要です。

同時に、そのシェフがマレーシア料理を食べてどのような感想を持つかという、一見日本とは関係のないコンテンツを発信することもあります。

マレーシアの人々にとって、自国の料理に日本人シェフが関心を示し、楽しんでいる姿を見るのは非常にうれしいことです。

「自分たちの文化を尊重してくれている」と感じ、親しみや関心が高まります。

そして次第に、「このシェフの日本料理を食べてみたい」という気持ちが芽生えていきます。

結果として、文化の相互理解が生まれ、ビジネスにも良い循環が生まれるのです。

こうした日本とマレーシアを結ぶ“文化の架け橋”としての役割に、私はこの仕事の意義とやりがいを強く感じています。

 

「人を伝える」ということ

もう一つ、私が大切にしているのは「人を伝える」ことです。

料理や商品だけでなく、それを作り出す人、支える人の思いや姿勢を伝えることが、最も心に響くと感じています。

どんなに優れたものでも、背景にある“人の物語”が伝わることで、初めて本当の魅力が生まれます。

日々SNS運用を行う中で、シェフやスタッフ、クライアントの方々と関わるたびに、その情熱と誠実さに感銘を受けます。彼らの努力を世の中に伝えられることに、深い感謝の気持ちを抱いています。

海外で働く日本人女性として、異文化の中で見つけた“伝える力”の本質。

それは、モノでも情報でもなく“人の想い”を届けること。この言葉は、私のこれまでの仕事を象徴するように感じます。

文化も言葉も異なる土地で働く中で、最も強く実感したのは、“伝わる”ということの意味でした。

 

海外で働く女性たちへ

海外で働くということは、常に変化の中に身を置くことです。

言葉や文化、価値観の違いに戸惑うこともあります。それでも、“自分の得意を続ける”ことで、揺るぎない軸を持てるのだと感じます。

私にとってのそれは、「良さを見つけて伝える」ということでした。

どの国にいても、どんな状況であっても、自分の力が誰かの役に立ち、感謝される瞬間がある。それこそが、自分らしく働くということなのだと思います。

20歳の私が今の私を見たら、「あの頃憧れていたような生活をしている」と感じるでしょう。

そして80歳の私がこの今を振り返った時、「あの時は若くて、ひたむきだった」と微笑むのかもしれません。

これからも私は、“良さを見つけて伝える人”であり続けたい。

それが、私の仕事であり、人生そのものだからです。

※企業のマレーシア進出のための視察コーディネート、調査などをオーダーメイドで承っています。また、マレーシアでの飲食店向けPR、SNSマーケティングも承っています。お問い合わせはインスタグラムからお願いします。

Written by 土屋芳子(マレーシア)

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