マレーシアでは、3月18日から続いた厳しい行動制限令は6月9日で終わり、6月10日から8月31日には、回復行動制限令(RMCO)が導入となりました。
まだ国境は封鎖されたままですが、マレーシア国内旅行やほとんどの活動が許可されます。
店に入るときには検温と名前と電話番号の登録が必須、消毒液の設置、席数を絞ってソーシャルディスタンスを保つ、という条件を守った飲食店では、店内での食事もできるようになりました。
3か月にわたる行動制限令の最中、どの飲食店もスピーディーに対応し、デリバリーサービスやオンラインオーダーがスムーズにできるようになってきました。
それでも固定費に圧迫され、閉店に追い込まれる店も多く、営業ができていても、未だ客足は70%に満たない店がほとんどです。
応援する意味でも、これから、マレーシア内の食事情もお伝えしていきたいと思います。ローカルフードに限らず、厳選したお店の情報をお伝えします!
今日ご紹介するお店「SUSHI SHIN心」は、2020年2月にオープンして以来、連日満席が続いている店。
カウンター席とテーブル4卓しかない小さなお店ですが、ジョホールバルの飲食業界と食通の間に旋風が吹き荒れたと言えるくらい。
おまかせコースのみを提供する寿司フュージョンレストランですが、オーナーも料理人もマレーシア人です。
日本人が経営、または腕を振るう、生粋の寿司レストランであれば、もちろんおいしくて当たり前なのですが、ローカルがここまでできる時代なのか!(しかもクアラルンプールではなくジョホールバルで!)と驚きました。
今や、皇太子さまや皇后さま、王室ファミリーが何度も訪れ、王様宅にもケータリングに呼ばれているお店です。
私がプレオープンの試食会に招待いただき、フェイスブックにその記事と写真を載せた後、1か月間は、「寿司心はどう?」という言葉が「元気だった?」という挨拶にとって代わられたと思うほどの大反響でした。
ずっと昔に1度会っただけの知り合いからメッセージがきて、この店のことを聞かれた数は2回や3回ではありません。遠方に住む友達の、その友達から尋ねられたこともありました。
オープンから1か月後には、明らかに寿司心のメニューを真似た(研究した?)と思われる日本食レストランも出てきました。
ジョホールバルの高級店のコース料理の単価を、この店が押し上げたといっても過言ではないと思います。
店内に一歩入ると、凛とした空気と、一枚板のカウンター。カウンター上には、ネタが入る木箱に、新鮮な食材。包丁や菜箸やわさびのおろし板(サメ皮!)などの調理器具も美しいものばかり。
否応なくおいしいものを出してくださるのではないか、という期待が高まります。
料理は、おまかせコースがRM228(約5700円、テーブル席のみ)、RM388(約9700円)、RM488(約12200円)、RM888(約22200円)。
はじめてここに来るのなら、RM488のコースが一押し。税込みで15000円超えになります。
これまでジョホールバルでこの高価格帯で勝負してきたお店はほぼありません。
このコースには、前菜、冷たい料理、寿司7貫、温かい料理、デザートが含まれます。
(次ページへつづく)
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