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中国の結婚式はお祭り騒ぎ!客家人のお友達の結婚式に参加

2020年12月18日
MOKO (中国)

結婚前夜から始まるストーリー

先日、中国語の方言の一つ、客家(ハッカ)語を話す客家人のお友達の結婚式に参加することになりました。

結婚式前夜、独身最後の夜。新婦はブライズメイドとともに過ごします。そして迎えた当日、新婦は早朝4時頃から身支度を始めます。

燃えるような情熱的な赤と金色のチャイナドレス。中国刺繍が全体に施された伝統的な衣装に金色のヘッドドレス、ブレスレット、指輪、ネックレスなどの装飾品を身につけます。

キラキラと揺れる装飾品を身につけた新婦は、お祝いの色「赤」をテーマに風船やオーナメントが施された部屋の一室で、ベッドの上に腰掛け新郎の迎えを待ちます。

新郎はタキシードに着替え、グルームズマン(ブライズメイドの男性の呼び名)と一緒に奥の部屋に閉ざされた新婦を迎えに行きますが、待っているのは数々の試練に見立てたゲームが待っています。

この迎えの儀式は「接亲(ジエチン)」と呼ばれます。新郎は無事に新婦に会えるのか!?このゲームでは新郎の愛の深さや真剣さが試されます。

 

数々の難問を乗り越える新郎

部屋のドアを叩きながら「新婦に合わせてくれ、ドアを開けてくれ!」とお願いしますが、そう簡単には開かないドア。中からは、ブライズメイドが「お小遣いくれないと入れてあげない!」と新郎の入室を拒否します。

新郎は「紅包(ホンバオ)」と呼ばれる赤いお年玉袋を差し出します。袋の中にはお金が入っており、幸運が訪れるという意味があるそうです。

あたり一面に広がる红包シャワーの中、開いたドアの先にはまたドアが!ここでブライズメイド達の出番です。

「彼女をそう簡単には渡さないわよ!」と言わんばかりに複数の難題を出し、新郎を試します。

新郎はグルームズマンの助けを借りながら一つ一つ困難を乗り越えていくのですが、これがまたどれもユニークで面白い!

1わさび入りコーラを一気飲み
2サランラップを巻いた額縁に頭から突っ込む
3早口言葉を唱える
4真剣に京劇のものまねをする
5人形と同じポーズをする
6ヘンテコなダンスを踊る・・・・と続く。

全てのゲームを乗り越えた後にやっと新婦の待つ部屋への入室が許されます。

扉が開かれ、緊張まじりに跪き「結婚しよう!」とプロポーズ!あ!感動のシーン!!涙ぽろりと思いきや!新婦は厳しく納得しません。

「表情が違う」「もうちょっと真剣に」などなど・・・・愛する人を満足させるために新郎は全力を捧げます。そしてプロポーズし承諾をもらいます。

こうして新郎の実家へ向かおうとすると「新婦の靴がない」ことに気づきます。

靴を隠すという風習だそうで、新郎とグルームズマンは必死に探します。探し出したキラキラのハイヒールを新郎は優しくそっと新婦に履かせてあげます。それはまるでお姫様。

 

クライマックスは純白ドレスの披露宴

新郎新婦はまず、新婦側の祖父母と両親にお茶を差し出し結婚の挨拶をします。

祖父母と両親は「红包」「ジュエリー」を二人に手渡し、二人の祝福をお祝いします。ジュエリーを身につけた新婦さんは見とれるほど綺麗でした。

その後、豪華な花びらが舞う中をくぐり抜け、結婚式用にデコレーションされた車に乗り新郎の実家に向かいます。以前は爆竹を使用していたそうですが、中国では数年前から使用禁止になり、現在はクラッカーで代用。

実家に到着した後、新郎側の祖父母と両親にお茶を差し出し挨拶をします。参加者にも「お茶」と「红包」が配られます。

最後はいよいよ披露宴。新婦はお色直しをし純白のドレスに着替えます。

披露宴には、近所に住む人、友達の友達の友達・・・・とたくさんの方が参加し、総勢約200名。日本と違い、普段着で参加するのが中国流。

私達は日本好きの新婦さんに合わせて、中国のお祝いカラーの赤の帯をアクセントに和服で参加しました。会場の皆さんも喜んで下さりプチサプライズは大成功!

中国の中でもその土地の風習や習慣によって結婚式や接亲の様式は異なるようです。

中国文化が凝縮された中国の結婚式は日本と違い賑やかで華やかでした。今日も笑顔でニーハオ!

Written by MOKO(中国)

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