皆さん占いはお好きですか?
私の住むマカオでは、占いが文化的に根付いていると感じることがあります。それは開運目的である事が多いですが、驚くこともしばしばあります。
今回は私がマカオ生活の中で体験した占いをご紹介します!
結婚する前、夫に「君の小鼻にある膨らんだほくろを除去してほしいな。その方が顔の相が良くなるんだって」と言われました。
どうやら義母が顔相の占い師に私の顔写真を見せたようで、アドバイスをもらったとのこと。
子供の結婚相手がどんな人なのかバックグラウンドを調べるというのは聞いた事がありますが、顔相をみるというのはいかにも中国っぽいなぁと感心した覚えがあります。
私は快諾して、皮膚科でほくろを除去してからマカオへ渡ったのでした。
夫は夫で、先日眉毛のアートメークをしていました。太く濃い眉毛の方が今後の人生にとって開運のようで、2回にわたって施術し理想の眉毛に仕上げてもらっていました。
アートメークを施した当初は色が濃く残り、宝塚メイク並みの存在感がありましたが、現在では色も落着いてすっかり顔になじんできました。今後彼の人生がどう開けるのか観察したいですね。
出産した子供に名前をつけるときに登場した陰陽五行説。
これまた手際のよい義母が占い師さんを手配してくれていました。
陰陽五行とは、宇宙に存在する全てのものは5行とよばれる「木・火・土・金・水」の5つの要素からできているという考え方です。
それぞれの要素に性質があり、互いに影響しあい、共生しています。5行がどのように影響しているかによって、運命や性格に反映されるそうです。
占い師さんは子供の生まれた日時をもとに、開運と思われる名前の候補をいくつか挙げてくれます。
息子は「火の時間」に生まれたそうで、提案された名前には他4つの要素を取り入れたものが多かったです。
実際に選んでつけた名前は【浩鋒】ですが、名前の構成要素に水、土、金が入っており陰陽五行的にバランスの取れた名前だそう。娘の時も同様の占いを利用して名前を決めました。
マカオはカジノの街として有名です。カジノ各社は財運を呼び込むために立地から建物のデザインにいたるまでばりばりに風水を活用しています。
カジノの老舗であるリスボアホテルは鳥かごの形をしています。入ってきたお客(お金)がそこにとどまり、出て行きにくいようにする意味があるといわれています。
実際、増築を繰り返したリスボアホテルの中に入ると、簡単に迷子になってしまいます。
入口はコウモリが羽を開いた形をしているそう。中国ではコウモリを【蝙蝠】と書きますが、発音が【福】と同じということから縁起が良いのだそうです。カジノの周りに多く存在する質屋でも、コウモリをデザインしたマークが多いのも特徴的ですね。
リスボアホテルの向かいには2006年にWynnカジノがオープンしました。
Wynnカジノの立地は風水的にそれほど良いものではないようですが、その分デザインでリスボアホテルに対抗しました。
アーチ状の建物は良い気の流れを受け止めるため。左にとがった広告塔はリスボアホテルへ向けての剣を表しており、その剣によって開かれたリスボアホテルから出てきた鳥たち(お客&お金)が休めるように噴水池を設置し、財運がリスボア側からWynnへ流れるように作られたとの説があります。こうなると戦いですね。
負けじと作られたのが、2008年開業のグランドリスボアカジノ。
リスボアホテルに隣接する高さ52階建てのマカオを象徴する金ぴかの建物です。
蓮の花をイメージしたといわれていますが、剣の形をしているという説もあります。
建物の外も中も風水要素が満載です。邪気を払いのけ、金運を呼び込み、そして逃がさない。。。
ギャンブラーにとってはなんとも恐ろしいですが、グランドリスボアは【キングオブ風水】と呼べる建物でしょう。
そんな企業間戦争で活躍する風水ですが、庶民の私のうちでも活用中です。開運大作戦中の夫は、アートメークだけでは飽き足らず、我が家にも風水師を呼びアドバイスをもらっていました。
その結果、
・玄関の脇に【龍馬精神】の張り紙(仕事運UP)
・リビングのテーブルには【富貴竹】という種類の竹(金運UP)
・キッチンの片隅に【財神】の張り紙と金色のヒョウタン(金運UP)
が置かれました。
キッチン、、隣に炊飯器やマグカップが並んでて、こんなごちゃごちゃしたところに財運の神様は来てくれるのかな?心の広い神様であることを期待しています。
このように、マカオでは占いが身近に存在します。マカオの街づくりや活性化にも大いに貢献しているといえるでしょう。
個人的な運勢とマカオの今後の発展を、占いの視点で注目していくのも面白そうです!
Written by 周さと子(マカオ)