
体調が優れないのに検査しても異常がない。そんな時、「自律神経失調症」と診断されることは、日本ではかなり一般的ですよね。
でも、オーストラリアではこれらの病名を耳にすることはほとんどありません。
今回は、「不調や病気」に対するオーストラリアと日本の認識や対応の違いをご紹介します。
オーストラリアでは、医師は曖昧な診断名を避ける傾向があります。
「なんか体の調子が優れないんです」と相談しても、「どこが?」「何が?」「どんなふうに?」「いつから?」「頻度は?」と、次々に質問が飛んできます。
「胃が重い」と言えば胃の検査。「肩や腰が痛い」と言えばレントゲンを撮り、異常がないのなら整体や生活改善、痛み止め薬を勧められるといった具合です。
「自律神経が原因かもね」という、ふんわりとしたまとめの言葉はありません。
不調の原因を「自律神経だね」とまとめてくれる日本の医療と、症状から原因をとことん探っていくオーストラリアの医療。
これって、東洋医学と西洋医学の違いを顕著に表していますよね。

自律神経失調症を英訳すると、”Autonomic nervous system dysfunction” になります。
ちなみに、私のオーストラリア人やニュージーランド人の同僚たちに「Autonomic nervous system dysfunction(自律神経失調症)」を聞いたことがあるか質問してみました。
全員の答えは「No. What’s that?」でした。
一人の同僚に至っては、「それって、Autoimmune disease(自己免疫疾患)、Multiple Sclerosis(多発性硬化症)の種類だよね?」という、見当違いの回答でした。
少数意見ではありますが、少なくとも私の周りでは、自律神経失調症の認知はゼロと言っていいようです。

自律神経失調症って、ある意味納得できるグレーゾーンなんですよね。
日本には、曖昧さに名前をつけて共有しやすくする文化があります。
でも、オーストラリアでは「診断名をつける=証明できる症状がある」が前提です。
診断名がつかない場合は、セルフケアやカウンセリング、生活習慣の見直しで対処していく感じです。
どっちが良い悪いではなく、国によって不調の説明の仕方が変わるというのも、文化の違いとして面白いポイントですね。
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Written by 野林薫(オーストラリア)