
カリフォルニアで心理セラピストをしていますYukoです。
海外で暮らし、国をまたいで生きるような引っ越しや移動の多い生活をしていると、多くの出会いがある一方で「離別」や「別れ」の経験も増えていくように感じます。
仲良くなった友人が帰国したり、パートナーとの関係が距離の壁に耐えられなかったり、人生のタイミングのずれから別れが訪れたりします。
海外にも拠点があるということは、日本で過ごす時間にも限りがあり、日本で暮らす家族や友人との時間にも限りがあります。
国境を越えて暮らすことは、喜びと同じくらい切なさも運んでくるのだと思います。
別れは痛いものだけれど、「感じることそのもの」はあなたにとって自然で大切なプロセスです。
誰がなんと言おうと、あなたが感じるその気持ちはあなただけのものであり、誰にも否定することはできません。

「別れ」を経験すると、心は予測できない揺れ方をします。
いわゆる「グリーフの五段階」(否認・怒り・取引・抑うつ・受容)は、死別だけでなく、あらゆる喪失感や得られなかったもの、なくなってしまったものにも当てはまります。
例えば恋人との別れ、家族や友人との距離、国や文化の喪失、もう戻れない過去、失ってしまった時間などが含まれます。
そして、これらの段階は順番通りに進む必要はありません。
「本当に終わったの?」と信じられない気持ちが出てくる段階
相手や状況に対して怒りや苛立ちが湧き、気持ちが外側に向かいやすくなる段階
「もしあの時…」と過去を振り返り、取り戻そうとする思考が出やすい段階
胸の奥に重さや深い悲しみを感じる段階。心が現実を受け止め始めているサイン
痛みがゼロになるわけではないけれど、「この経験も自分の一部になる」と前を向ける段階
そしてここが一番大切なポイントですが、どんな順番で、どんな強さで、どんな期間で感じるかは「あなたにしか分からない」ということです。
ある人は怒りが先にくる。ある人はただぼんやりする。ある人はすぐ前に進もうとするし、ある人はずっと心が追いつかない。
どの反応も間違いではなく、弱さでもありません。
むしろ、あなたの心が一生懸命、今の状況を理解しようとしているサインです。

海外在住者の別れが少し複雑になりがちなのは、いくつもの要因が重なるためです。
・物理的距離(会えない・戻れない)
・文化の違い
・生活基盤の不安定さ
・相談できる人が近くにいない
・「強くいなきゃ」というプレッシャー
そのため、同じ別れでも海外で経験すると心が揺れやすいのはとても自然なことです。
心が揺れやすいのは弱さではありません。そんな自分を否定する必要もまったくありません。
別れの痛みを早く消そうとすると、心の中に未完了の悲しみが残ってしまうことがあります。
それよりも大切なのは「今ここで感じている自分」を優しく見つめることです。
泣いてもいい。怒ってもいい。寂しくてもいいし、何も感じなくてもいい。それがあなたの心の流れです。

涙が出ない自分は薄情なんじゃないか?「そんなに悲しんでないように見える、平気そうだね」と周りから言われる。いつまでも立ち直れずにいる自分、どうしたらいいか分からない。。
どんな自分も、どんな想いも、そう感じているならそれでいいのです。
海外で生きる私たちは強く見える分、人に頼ることや弱さを見せることに慣れていないことがあります。
別れや喪失を経験しながら生きるのは決して簡単ではありません。
時間がかかるかもしれないし、冬の間をただ耐え忍ぶような、冬眠している感覚になるかもしれない。
いつもイライラして感情的になり、怒ってばかりになるかもしれない。
心の回復は、「誰かと一緒に整理すること」で大きく進むことが多いです。
必要な時は、どうぞ周囲の方やセラピーを利用して、ご自身の気持ちを誰かと分かち合ってください。
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カリフォルニアの心理セラピスト
Written by 佐古祐子(アメリカ)