怒りとは何か。怒りは、危険から私たちを守ってくれる大事なこころの反応です。
しかし怒りながら自分の意見を主張しようとすればどうなるかは、皆さん経験からご存知のことと思います。
この記事では怒りとは何か、怒りとの向き合い方、そして今の時代におすすめしたい小説を4冊ご紹介します。
傷つけられた、あいつが悪い、私はこんなに頑張っているのに、というように「被害者意識」を感じると怒りが生まれます。
例えば夫婦が「モラハラ関係」になってしまった場合。嫌な言動をする夫を責めたくなることも当然ですし、私はこんなにがんばっているのになぜこんな扱いを受けねばならないのか、そう怒りを感じるのも当然です。
私自身、国際結婚がこじれるところまでこじれて離婚した過去がありますので、その気持ちは痛いほどわかります。
しかしどちらが正しいのか、どちらが正義なのか、相手が間違っていることをわからせたい、それを論点に喧嘩をするとその争いは終わることなくどんどんヒートアップしていくでしょう。
譲ることができない。相手の立場に立ってものを見ることができない。相手が本当は何を言っているのか、どうしてそのようなことを言っているのかを想像できないし、理解したくもない。
怒りに(被害者意識に)囚われると、視野が狭くなり、どうしても自分本位なコミュニケーションになり、根本的な解決からはどんどん遠ざかっていきます。
相手を「加害者」と認識し、「傷つけられた」と感じることになった原因を考える癖をつけると突発的な怒りに囚われることが減ります。
何を攻撃されたように感じているのか、怒りの元となった感情は何かを考えるのです。
悲しい、さびしい、不安、嫉妬心、執着心といった「弱さ」を見せたくないし、自分もそれを感じたくない。だから「怒り」で武装する。怒りの中にはそんな繊細なこころが隠れているはずです。
怒りやすい人へ。怒りで相手にわからせようとするのではなく、どうしてそう感じるのか、何に傷ついたのか、どうして欲しいのか、怒りに至るまでの自分の気持ちを話せばきっと今よりも上手くコミュニケーションを取ることができるはずです。
よく怒られてしまう人へ。例え相手があなたに対してガミガミ怒っていたとしても、相手が怒っているのは大抵の場合あなたが「悪い」からではありません。怒っているこの人は何に傷ついているんだろう、そう考えてみてください。
誰かの怒りをすべて自分事にまっすぐ受け止める必要はありません。
(次ページへつづく)
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