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カナダで学んだイベント成功の鍵は「質の高いフィードバック」

2025年12月5日
Yoko van Veen (カナダ)

イベント後のフィードバックこそ価値を高める要素

今年は通訳だけでなく、イベントのコーディネートの仕事もいくつか引き受けました。

私がカナダでイベントに関わる中で特に感じるのは、イベントの価値を高めるのは当日の盛り上がりよりも「イベント後のフィードバック」だということです。

参加者や関係者から得られる意見や気づきを丁寧に整理することで、次回の改善点が明確になり、同じイベントでも一歩先の質に繋がります。

フィードバックの強みは、まず「再現性の向上」です。

成功した部分がどこだったのか、改善が必要な部分はどこかを具体的に知ることで、次回の企画は偶然ではなく、計画的に質を上げることができます。

 

カナダの文化が生む建設的なフィードバック

日本では、参加者の感想として「楽しかった」「良かったです」といった漠然とした声に留まることが多い傾向がありますが、カナダではポジティブな意見と改善点をセットで伝える文化が根付いています。

これにより、次回に活かせる具体的な情報が自然と集まります。

また、フィードバックは視野を広げる力を養ってくれます。

主催者からは見えにくい体験や意見を受け取ることで、参加者や出演者の立場に立った気づきが得られます。

会場の温度感や音響の聞こえ方、SNSでの反応など、多方向からの情報を整理することは、次回のイベント設計に欠かせません。

特にカナダ人は遠慮せず率直に意見を伝える傾向があるため、多様な声を収集できるのが特徴です。

参加者の時間をもらってアンケートや感想を提出してもらうことに関して、最初は遠慮をしていました。

しかし、色々と経験していくうちに「イベントコーディネーターは参加者にフィードバックをもらうまでが仕事だ」ということに気が付きました。

 

フィードバックは感情でなく“データ”として扱う

日本にいる時は「フィードバック=ネガティブな指摘」だと思っていましたが、「フィードバックは決して感情的なものだけではなく、具体的なデータである」という認識に切り替えてから、積極的に色々な意見を収集するようになっています。

もちろん「楽しかった」「素敵でした」といった感想は励みになるのですが、次に活かすには不十分です。

入場から着席までの時間、ステージ転換の待ち時間、音響や照明の満足度など、具体的な指標を得ることで改善点が明確になり、次回の準備に直接役立ちます。

イベントを重ねるごとに、フィードバックを丁寧に扱える主催者は、規模やジャンルに関わらず着実に質を高めることができていると感じています。

単なる達成感や熱気で終わらせず、意見やデータを整理して次につなげることで、イベントは経験から資産へと変わります。

特に異なる文化の中で学ぶフィードバックの価値は、国境を越えて通用する大切なスキルであると感じた年でした。

Written by ファンフェーン庸子 (カナダ)

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