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ロックダウン、首相の新型コロナ感染。そしてイギリスの今

2020年5月6日
伊藤結子 (イギリス)

1日1回の外出は可だが、遊具などは閉鎖。違反者には罰金も

実際にイギリスでのロックダウンを経験して感じることは、そこまで窮屈ではないということ。1日1回の散歩が許されておりリフレッシュすることができています。

皮肉なことに、ロックダウンに入ってから狂おしいほどの春の陽気が続き、本当は遠出をしたくなります。近所のみとはいえ、春の花を愛でることができたのは大きかったです。

イギリス人は冬でも寒くても散歩が好きなイメージがあります。これで犬の散歩やランニングが許されていなかったら、精神を病む人が増えてしまうのではないかと個人的には思います。

外に出るのは1日1回と決められており、違反者は30ポンド(約4000円)の罰金を課せられるとのことですが、私は未だに取締りを見たことがありません。外に出た回数も自己申告になるのではないかと思われます。

ロックダウン後初の週末、近所の公園には家族で散歩をしたり、運動をしたり、芝生で寛ぐ姿が見られました。その後、あまりにも人が密集しているのではないかと問題になり、近隣の誰かが警察に通報し、遊具などは閉鎖されました。

スーパーでの買い物は、必ず2メートル以上の間隔を開けます。スーパーによってはカップル入店を認めず、ひと世帯あたり1人しか入店できないところもあります。

60歳以上の方のための専用の買い物時間帯があったり、60歳以上だと並ばずに入店できるスーパーもあります。医療従事者は列に並ばなくても買い物ができることの案内表示がスーパーの入り口に張り出されています。

ロックダウン直前に手に入りにくかったトイレットペーパーや、パスタ、卵などはもう、スーパーの棚に戻りました。小麦粉だけは若干、まだ手に入りにくい状態です。

毎週木曜日の夜20時には、医療従事者の方を励ますために玄関や、窓の外に向かって1分間の拍手をします。

知人がシェアしてくれた動画では、木曜日の拍手の前に近所に住むオペラ歌手の方が歌を歌っています。私の近所でも太鼓を鳴らしたりしている人もいます。

イタリアで始まったとされている動きですが、ここイギリスでも子供たちが虹の絵を書いて窓に掲げています。散歩をしていて虹の絵をよく見かけます。みんなでこの厳しい状況を乗り越えようという気持ちになります。

引き続き家にいなければいけない期間は続きますが、早く元の生活に戻れますように祈っています。

Written by 伊藤結子(イギリス)

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