
サンパウロ市のパウリスタ通り。脱ぎ着できる上着は必須!
Olá!! ブラジル・サンパウロ州在住のHIROMIです。いつもコラムを読んでくださり、ありがとうございます。
私は世界中に住む皆さんから、「ブラジルは年中暑いんでしょう?」とよく聞かれます。
「ラテンな明るさ=暑い」イメージがあると思いますが、地域によっては氷点下になる所もあるんですよ!
ブラジルは6月下旬から9月下旬までが冬。特に南部は気温が零下になることもあり、厚手のコートが必要となってきます。また、昼夜の寒暖の差が激しいので脱ぎ着できる服が必須です。
建物の構造上、体が底冷えする夜は、温かいSopa (スープ)を食べるのがブラジル式。
レストランや、パダリアと呼ばれるパン屋さんのイートスペースでもビュッフェスタイルでスープが並びます。
ちなみに、寒いからとレストランでコートを脱がない、帽子を取らないブラジル人が多く、初めて見た時は驚きました。(高級レストランでも!)そのくらい、建物の中は冷えていたりします。
ブラジルの寒い日にはスープが定番ですが、色々な種類があります。その中でも特に人気があるスープで、自宅でも簡単に作れるスープを今回はレシピ付きでご紹介しますね。

まずは「Canja de galinha カンジャ・ デ ・ガリーニャ」、ポルトガル語で鶏肉スープ。
ブラジルでは「スープ」の分類に入るのですが、 最後にご飯を入れるので、日本の鷄雑炊のようなものだとイメージしてください。
Canja スープは、昔、バスコダガマがインドのKenji というスープを取り入れてポルトガル人が鶏肉を加えたという言い伝えと、中国のお粥、Congee がポルトガルに伝えられてブラジルで食べられるようになったという、言い伝えがあります。
寒い日や胃腸が疲れた時、風邪をひいた時など好んで作られ、食べます。また、授乳で炎症してしまった時でもCanjaをすすめられます。母乳が出やすくなるんだとか。
味が濃い、お砂糖たっぷりの食べ物が多いブラジル料理の中では珍しく、優しい味のスープだからでしょうか?
出産直後でも病室では甘〜いスイーツが出ますから、Canjaの素朴な味は身も心もホッとします。
材料(2人前)
・鶏のモモ肉 1枚
・小玉ねぎ 小 2個 (うち1個は微塵切りにする)
・ニンニク 1かけ
・トマト 1/4個 種を取り、さいの目に切る
・人参 1/4個 一口大に切る
・じゃがいも 1個 一口大に切り、水にさらしておく
・刻みネギ、もしくはイタリアンパセリ
・月桂樹の葉 2枚
・水 2リットル
・お冷ご飯 2膳
・オリーブオイル 適量
・チキンコンソメスープの素 適量
・塩、胡椒
1. 玉ねぎ丸ごと一個とニンニク、月桂樹の葉、鶏肉、水2リットル入れてコトコト煮る
2. 水が2/3位になるまでアクを取りながら煮て、鶏肉を取り出してほぐす
3. 残ったスープは濾してその中に、微塵切りにした玉ねぎ一個と人参とじゃがいも、好みでトマト、ほぐした鶏肉を入れ煮込む
4. チキンコンソメスープの素と塩胡椒で味を整えて、ご飯を入れ、オリーブオイルを少し垂らし、刻みネギかパセリをのせて完成。お好みでタバスコをかけます。ご飯の代わりにマカロニを入れる家庭もあります。
私はこのスープにお酢を入れて食べるのが好きです。実はブラジル人はお酢の消費量が非常に高く、ブラジル流バーベキュー「シュハスコ」を食べる時は、必ずヴィナグレッチというトマトや玉ねぎなどを入れたビネガーソースを一緒に食べています。
他にはお掃除用ビネガーもあったりと、様々な場面でお酢が活用されています。お酢は除菌もできるし、体にも良いですよね。ブラジル人は日常的に健康のバランスを取っているんですね。

ポルトガルから大西洋を渡りブラジルへ伝わったスープCaldo verde
お次は、私が大好きなスープ「Caldo verde カルド・べルジ」。ポルトガル語で「緑のスープ」という意味です。
名前の通り、緑の葉野菜スープで、こちらもCanja de galinha 同様、ポルトガルから伝わった郷土料理になります。
基本の材料は、ケールの千切り、日本ではキャッサバ芋と言われるマンジョッカ、ソーセージのカラブレーザ・デフマーダが使われており、オリーブオイル、ニンニク、塩で味付けします。
ケールは青汁の原料、キャッサバ芋はタピオカの原料として知られていますね。
ケールの葉とマンジョッカ、ソーセージのカラブレーザを用意するのは難しいと思うので、今回はポルトガル式の材料を代用品としてレシピをご紹介しますね。ケールがないときはキャベツの千切りでもできますよ。
材料(2人前)
・じゃがいも 4つ 薄切り、もしくはさいの目切り
・ケール 200g 千切り
・玉ねぎ 微塵切り
・ニンニク 2欠け 微塵切り
・チョリッソ、もしくは粗挽きソーセージのスライス 適量
・水 1200ml
・月桂樹の葉 2枚
・チキンコンソメスープの素かブイヨン 適量
・オリーブオイル
・塩
1. オリーブオイルを注いで熱した鍋にニンニク、玉ねぎ、塩をひとつまみ入れ、軽く炒める
2. 同じ鍋にじゃがいもと水、月桂樹の葉 2枚を入れ、じゃがいもがやわらかくなったら、月桂樹の葉を取り、ミキサーにかけてペースト状にする
3. オリーブオイルを注いで熱した鍋にチョリッソを入れて炒めたら、2を入れ、かき混ぜながら煮込む
4. 千切りしたケールを入れ、チキンコンソメスープの素で味を整えたら、器に盛り付けて完成。カリカリにしたガーリックトーストと一緒に食べると、より美味しいのでおススメ!

サンパウロ市のホテルで開催されたスープ祭り!生演奏を聴きながら温かい食べ物を日系ブラジル人の皆と食べるブラジルの夜
ポルトガルから大西洋を渡ったCaldo verde、ブラジル式とポルトガル式は材料が少し違いますが、風習も違うんですよ。
ポルトガル式はケールの細さがお料理の成功・不成功を分ける!と考えられていて、「ポルトガルのカルド・ベルジ=細く切ったケールのスープ」という公式が成り立っているそうですよ。
しかし、このポルトガルの風習はブラジルでは定着せず、ブラジル人はケールの細さなんて気にもせずにザクザク切ります。
細かく切っている人もいるけど、お店で見たり写真で見るスープのケールの幅はバラバラだったりします。家庭やお店によっては具が多かったり、少なかったり…。
ポルトガルから伝わった伝統料理ですが、その土地、人で使う材料も変わっていきます。
サンパウロ州のお隣、ミナス州ではCaldo verdeはバンバと呼ばれ、マンジョッカではなく、フバという、とうもろこしの粉でとろみをつけます。
機会があれば、ブラジルのサンパウロ州、ミナス州、ポルトガルのスープを食べ比べてみるのも面白いかもしれませんね。
最後となりますが、これからブラジルは春に向かいます。反対に日本や北半球は秋に向け、温かい食べ物が好まれると思います。
スープが作られた由来や背景などを想像しながら、ぜひ作って食べてみてくださいね!!Até Mais!! (アテ マイズ・またね)Tchau Tchau!!(チャウ チャウ・バイバイ)

ブラジル南部は氷点下になることが多い
Written by HIROMI(ブラジル)