サイゴン川の向こうには高層コンドミニアム群が沢山見えます
Xin chào! ベトナム・ホーチミン市在住のYayoiです。
9月に入って先日ふと思い出したのですが、3年前(2019年)の9月6日は、私が現在働いている会社の最終面接に合格し、内定を頂くことができた日でした。
それから日本で勤めていた会社を退職し、こちらへ来たのは2019年の11月の始めなので、あともう少しで私がベトナムで働き始めてから丸3年が経つことになります。
3年というと、周囲の人達からは「この国に住んで長い人」「ベテラン組に足を突っ込み始めた人」という印象を持たれ始めます。
そんな中で、まだこちらへ来て間もない人や、比較的若い人達からは「海外で働くってこうなの?」「なんかイメージと違った」というような事を時々聞くようになってきました。
なんとか海外で約3年踏ん張ることのできている私が、海外に行く前に持っておいた方がいい心構え、前提について書いてみたいと思います。
先ほども挙げたように、「なんかイメージと違った」というのはごく普通のことで、基本イメージと違ったことしか起きないと思っておいたほうがいいです。
例えば私の場合、ベトナム人の友人と待ち合わせをしていて、あと30分くらいで到着すると言われたのに、2時間以上経っても待ち合わせ場所に来なかったことがあります。
仕事上でも、ビザ取得のために日本で勤めていた会社に何とかイレギュラー対応で必要書類を発行してもらったのに、こちらに来てから追加情報が必要と言われ、「再発行してねー」と軽いノリで言われてしまったこともあります。
また、会社に取引先の方が来られる商談があり、そこにローカルスタッフも同席するはずが、本人はそれをすっかり忘れ、休憩でどこかへ行ってしまっていたり、想像の斜め上どころではない所からの変化球ばかりが飛んできます。
言葉が通じない程度は、あまりにかわいすぎる問題です。
日本人街「レタントン」には和食レストランや日本製品を売るお店が軒を連ねる
海外で働くというと、外国人を相手に、英語やその国の言語などを使ってビジネスを進めていくようなイメージを持ちますが、実際にはどちらかというと、日本人は日本人を相手にビジネスをしていることが多いように思います。
もちろん、現地スタッフとやりとりをすることもありますが、現地スタッフ間や現地スタッフが相手だと解決できないような込み入ったことを担当することが多いため、どうしても母国語が同じ者同士でのやりとりとなってしまいます。
また、日本人同士のほうが仕事を進める感覚や、言葉のニュアンス(行間を読むようなこと)を把握することにおいても、お互いに持っている感覚が同じなので、緊急度や重要度の高いことになればなるほど、日本人同士でやりとりをすることが多いです。
そのため、会社や仕事内容によっては日本語で話すことのほうが多い、ということも普通に起こりえます。
これは会社員だけではなく、こちらで個人でビジネスを始めた方などにも当てはまるのですが、まずは現地に住む日本人を相手に営業活動やサービス拡大をしていき、徐々に広まってきたら日本以外の国の人とも取り引きを増やしていくスタイルの方が多いように思います。
これは意外に思う方もいるかも知れませんが、意外と自分と同じ出身国の人に対してネガティブな感情や印象を抱いてしまうことが多いです。
現地の人や外国人であれば、彼らの言動などに対して、「外国人だし文化も違うから、仕方ないよね」と簡単に割り切れるのですが、これが日本人となると、文化の違いだからと割り切ることも難しく、同族嫌悪のようになってしまいがちです。
海外にいる日本人の数自体が本国より多くはないため言動などが余計に際立ち、目についてしまうのかも知れません。
また、「同じ国の人だから」という期待のようなものが前提としてあるために、結果が期待通りではなかった場合、裏切られたような気持ちになり、余計にネガティブな感情を抱いてしまいやすい部分もあるのかも知れません。
私の場合は、過去に同じ会社で働く日本人の仕事があまりにも雑で、それが嫌になってしまい、その方と必要最低限以外話さなくなってしまったという経験があります。
ベトナム人にも仕事がかなり雑な人は結構いますが、彼らに対しては「文化も違うし、仕方ないよね」と割り切れるのですが。。
では、これらの前提に対して、実際に渡航後に上記のような境遇に自分が置かれてしまったら、どのように対処していけばよいのでしょうか。
【後編】では、私の考える対処方法について書いていきたいと思います。次回もお楽しみに。
Written by 平良弥生(ベトナム)