もう、いつからこの生活だったか分からなくなってきていますが、まだまだロックダウン中のロンドンです。
2月中旬までと言われていたこの3回目のロックダウンですが、1月27日にさらなる延長が発表されてしまいました。
買い物と気分転換の運動のみが認められている今の状況の中、それなりに楽しく毎日暮らしていたのですが、こうも長引くと日々の生活がマンネリ化してきてしまいました。
毎日、朝・昼・夜ごはんを用意する主婦としては、同じことの繰り返しの生活に何か新しい風を入れたくなってきます。
料理を作るのが好きなので外食はあまり行かないタイプだったのですが、だんだん自分の料理に飽きてきたのです。まさかこんな気分になるとは!ロックダウンという名の「おこもり生活」恐ろしや〜。
今、ロンドンでは有名なレストランがこぞってDIYミールキットを出しています。
DIYミールキットというのはお弁当や宅配ではなく、食事をDo it Yourself 、つまりレストランのレシピを自宅で作れるというものです。
行ってみたかったあのレストランのレシピを自宅で再現してみたい!とは思いつつ、ただ材料が送られてくるだけなら自分でスーパーに買いに行ったほうが安上がると思い、数ヶ月傍観していました。
でもこの長い出口の見えないトンネルの中で悶々としてきて、なにか贅沢してもいいよね!っていう気分になったので、えいっとオーダーしました。
つい家計を考えてしまいますが、たまにはいいですよね!ロンドンで購入できるDIYミールキットのまとめサイトを物色しはじめました。
記念すべき第一回目に選んだDIYミールキットは、ロンドンで人気のあるインド料理店DISHROOMのベーコンナンロールキット£16(約2300円)です。
DISHROOMのサイトに行って商品をカートに入れると、配達日を細かく決められます。出来立てのナンの生地が届くのかな?期待が高まります。
ロンドンに珍しく雪が降った日に、丁寧に包まれたベーコンナンロールキットが届きました。
まずお店が用意したYouTubeを見て、作り方を勉強。ナンの生地を伸ばして、フライパンで数十秒焼いて、そのフライパンを丸ごとオーブンに入れて膨らませます。
フライパンのままオーブンに入れるなんて、やったことない調理法です。まず、自分の持っているフライパンをオーブンに入れてもいいのかということの確認から始まりました。
YouTubeの中で、ナンの生地をラップも引かずに、キッチンのテーブルの上にダイレクトに油を引いて生地を伸ばしているインド人のお兄さん!ワイルドです!
ベーコン、お店のレシピのトマトチリソース、コリアンダーなどをのせておしゃれな感じでベーコンロールナンが完成しました。(3枚のうち1枚膨らませるのを失敗してしまったのは内緒です。)
ナンってカレーにつけて食べる脇役と思っていましたが、この食べたことないナンはとっても美味しかったです!!
Classic Pork Made-by-you Kit (6pc)£24
ベーコンロールナンに味を占めた私は、次の勝負に出ました。
これは完全にジャケ買いです。このお店のことは何も知らなくて、味が美味しいかどうかも分からない。
Baoが6個で£24って高すぎるとも思いましたが、パッケージに一目惚れしてオーダーしてしまいました。ロックダウンが私を狂わせました。
ロックダウンでずっと在宅していたのに宅配便の来たことに全く気が付かず、ゴミを捨てに行こうと思って玄関のドアを開けたらそこにBaoのミールキットが届いていました。
おそらく、半日ほど家のドアの前に放置されていたと思われます。イギリスあるある。
気になるClassic Pork。この中に入れるお肉は本場の味付けでパッキングして届き、フライパンで加熱しました。これも自分では出せない味だったなぁー。
食べながらシンガポールやマレーシアに住んでいた時代の思い出話になりました。家族にも好評でした!
このお店では、Salted Egg Custard Sad Face BAO (5pc)もついでに頼んでしまいました。悲しいお顔が可愛い。
以前に東南アジアに住んでいた時、飲茶に行ったら必ず頼んでいたSalted Egg Custard Ban。しょっぱいカスタードが病みつきになるんです。
ロンドンにいながらにして、東南アジアの味と思い出を届けてもらいました。
自分では絶対に生み出せないレシピ、やらない調理法、ちょっと特別感のあるランチの時間。思い切って頼んでみてよかったです。少しのことだけど、新しいことをするって本当に大切!
長いロックダウン生活に見つけた私のワクワク。ちっちゃな喜びを大切にしてロックダウン生活を乗り切っていくぞ!
Written by 伊藤結子(イギリス)
コラムニストにもっと聞きたい!シリーズのYouTubeもどうぞ。