
カリフォルニアで心理セラピストをしているYukoです。
海外で過ごす時間が長くなってきた私にとって、毎年、子どもたちと一緒に日本に帰国する夏は特別な時間です。
家族との再会、懐かしい食べ物、にぎやかな夏祭りに花火大会—楽しみにしていたはずなのに、実際に帰ってみると、思っていた以上に疲れてしまうことがあります。
その一番の理由は、暑さ。
近年の日本の夏は「命の危険がある暑さ」とまで言われるほどで、外に出るだけで体力も気力もぐったり。
子どもを連れての外出は、日差しとの闘い、水分補給の管理、人混みでの気疲れ…と、まるで小さな冒険のようです。
そんな中でついイライラしてしまうのは、決してあなたが「心が狭いから」でも「家族を大切にしていないから」でもありません。
暑さは、心にもじわじわ影響を与えるものなのです。

高温多湿の環境では、体は常に熱を逃がそうと働いていて、思っている以上にエネルギーを消費しています。その結果、
・睡眠の質が下がる
・集中力が低下する
・小さなことでイライラしやすくなる
・気分が沈んだり、無気力になりやすい
といったメンタル面での不調が起こりやすくなります。
中には「夏季うつ」と呼ばれる症状が出る人もいて、これも気候の変化が引き金になるものです。
特に日本の「暑くても我慢」「みんなそうしている」といった空気の中では、自分のしんどさを言葉にすること自体が難しくなってしまいます。

「せっかく日本にいるんだから」「せっかく来たんだから」と、つい気合を入れて予定を詰め込みたくなる気持ち、よく分かります。
限られた滞在期間、家族や友人と会いたいし、あちこち出かけたいし、子どもたちにもたくさん思い出を作ってあげたい。
でも、ここで一つ思い出しておきたいのは、暑さの中で動ける時間やエネルギーには限界があるということ。
個人的な体感ですが、子連れで元気に過ごせる時間は、1日5〜6時間が精一杯かなと感じます。特に外遊びやテーマパークなどは、想像以上に体力を消耗します。
「せっかく来たのに…」と無理に長時間頑張るよりも、予定は6分目くらいで組んでおく方が、結果的に心の余裕が生まれます。
親が笑顔でいられることが、子どもにとっては一番嬉しいこと。
疲れすぎてイライラしてしまったり、久しぶりに会う自分の親なのに、きつい言い方をしてしまったりすると、せっかくの時間が台無しになってしまうことも。
「もうイライラしたくない!今度こそ穏やかに一日を終えたい」と思っていても、暑い中に家族総出でお出かけすれば、なかなかそうもいかないもの。
最終的にイライラしてしまって、子どもや親に申し訳ない気持ちになって反省する…なんてことがあっても仕方がないのではないでしょうか。

海外に住んでいると、日本で過ごす時間はとても貴重。だからこそ、「いい思い出にしたい」という気持ちがプレッシャーになってしまうこともあるんですよね。
でも、大切なのは「たくさんの予定をこなすこと」ではなくて、「気持ちよく過ごせたかどうか」。
心と体に余白をつくることが、家族との穏やかな時間につながります。
たとえイライラしても、自分を責めることはありません。誰も悪くありません。ただただ、日本の夏は想像以上に厳しいだけなのです。
「疲れてたんだな」「頑張りすぎたかも」「暑かったし」と、ひと呼吸おいて、自分にやさしくしてあげられたら十分です。
完璧を目指さず、“そこそこ”の過ごし方を大切にしてみてください。
疲れがピークに達する前に「これくらいにしておこう」と切り上げる勇気が、「あー、楽しかったね」とみんなで無事に1日を終えることにつながる。家族の笑顔につながることと思います。
この夏も、自分らしく、そしてなるべく心地よく過ごせますように。
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Written by 佐古祐子(アメリカ)