女性の起業率がトップクラスと誇ると言われているカナダ では、カナダ生まれの人も、移民してきた人も含め、カナダに住む女性の起業率が高いと言われ、多くの人が自身でビジネスを興したいと考えています。
特に家庭を持つ女性は、子供との時間を確保するために起業する人が多いと言われています。
起業する女性が増えている理由に、カナダではスモールビジネスが盛んで、起業の手続きが簡単であるのが理由の1つと言われています。
私もカナダに移民してから2年目で、思い切ってビジネスをスタートさせることを決意しました。
「海外で起業?!」「すごい!!」そんな声を日本の友人からかけてもらいましたが、実は拍子抜けするぐらい、ビジネスライセンスを取得する手続きは簡単でした。
まず起業の形態を決めることから始めます。カナダで起業するには、以下の3つの形態があります。
・Solo Proprietorshp(日本でいう個人事業主)
・Partnership(共同経営者がいる場合)
・Incorporated(株式会社にする場合)
私のように一人で起業し、法人化する必要もないのでSolo Proprietorshp を選びました。
次に決めるのはビジネスネームです。日本での屋号に当たります。
このビジネスネームは他のビジネスネームと被ってしまうと登録できません。ビジネスネームは第3希望まで提出することができ、他と被らなければそのまま決定されます。
起業形態とビジネスネームを決めたら、インターネットで登録作業を行います。手続きに必要なのは、SIN番号(Social Insurance Number)と住所とクレジットカードです。
インターネットでの手続きは、質問に答えながらすすみ、2時間ほどで終了しました。慣れていれば15分くらいで終わると思います。
最後にクレジットカードで登録料を支払って終了です。手続きとしては以上です。その場でPDFのビジネスライセンスが発行されます。
ビジネスライセンスを取得すると、個人口座とは別に、ビジネス用の銀行口座を開くことができます。ただし、ビジネス口座の場合は、口座維持手数料の条件が、個人口座の場合より厳しい為、多めの資金を用意しておいた方が良いでしょう。
「海外で起業?そんなの無理でしょう!」って思っていませんか?
起業は一般人にはハードルが高い思っている人は多いです。ましては海外で起業だなんてとんでもない!と。
勿論、いくら起業までの手続きが簡単とはいえ、起業はとても大変です。馴れ親しみもない海外の土地でゼロから作り上げなければなりません。経理も制作もマーケティングも全部自分1人でやらなければなりません。
ただでさえ大変なイメージがある「起業」を、異国の地でやるというのは、相当経験と実績と勇気のある人ではないと不可能だと思うのも無理はありませんよね。
しかし、『海外起業』は皆さんが思っているほど非現実的な話ではありません。
カナダはモザイク社会と言われ、多文化が混ざり合い、お互いが尊重し合う環境の中、ビジネスシーンにおいても、個人の違いとそれぞれの能力を認め合いながら働いています。
様々な人種が一定のアイデンティティをもってカナダという国で共存しています。そのため、それぞれの国の母国語のビジネスは不可欠です。私もカナダに住みながら、日本在住の方を対象にビジネスを行なっています。
海外での起業は珍しいものではありません。女性は勿論のこと、学生でもお年寄りでも皆さんどんどん始めています。
むしろ海外で働きたい人にとって、一般的な就職を目指すよりも良い選択となるのかもしれません。
Written by 矢寺愛