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失業者に2000ドル最大4ヶ月給付、カナダ政府の新型コロナ緊急対策手当

2020年4月15日
矢寺愛 (カナダ)

日本も見習って欲しい。カナダ政府の緊急対策手当とは?

丁度、子供たちが春休みに入った2020年3月頃から、私が住むカナダ・バンクーバーでも少しづつコロナ感染者が増え始めてきました。

3月14日までは毎日ジムやプールに通い、アクティブに日々を過ごしてきました。しかし、突然ジムやプールの閉鎖の通知。

そしてあっという間に「非常事態宣言」の発令が下され、スーパーやドラッグストアなど日用品を購入できるショップ以外は、全てクローズになってしまいました。

刻々と日々の状況が変化する中、カナダのリーダー、トルドー首相は素早い緊急支援対策をうちだし、毎朝、国民に向けてFacebookやInstagramなどのSNSも利用して会見を行なっています。

政府がカナダ国民や移民に対して、ビジネスの支援として最大820億ドル(約6兆1000億円)を拠出することが発表されました。

また、緊急対策手当として仕事・収入を失った人に毎月2000カナダドル(約155,000円)を最大4ヶ月給付することを発表され、収入がなくて途方に暮れている人たちも、ひとまずは家にステイできるのではないでしょうか。

しかもこちらの申請は、支援対象者に該当した人は、特別な書類や診断書も必要なく、オンラインで非常に簡単に申請ができます。そして驚きなのが、たった2〜3日で自分の口座に振り込まれるというスピーディーな対応です。

その他にも、疾病の罹患した人、隔離された人、または自主隔離をしている人への支援や、ホームレス支援事業の強化など様々な支援策を具体的に提示してくれています。児童手当の引き上げは、我が家でも非常に有難い支援です。

 

バンクーバーの方たちのあたたかい心に触れる

私の住むコンドミニアムは中庭を中心に、それぞれの玄関が円を描くように位置しています。

毎日夜6時になると、それぞれの玄関の前に立ち、中庭の方向を向き、大音量の音楽をかけながらのダンスパーティーが始まります。Social Distanceを保ちながら、ご近所さんたちと楽しめる、素敵な企画です。

また、街全体では、新型コロナウイルス感染対策の前線で働く医療従事者の方を称えるために、夜7時に、バンクーバーの人々は毎晩バルコニーや裏庭、窓などから拍手や歓声、鍋を叩くなどしています。

日に日に参加する人も多くなってきていて、バンクーバー市が直々に「みんなで音を立てよう」とSNSで呼びかけたり、警察や消防隊もサイレンを鳴らしたりなどして、この新しいバンクーバーの習慣に参加している姿が話題になっています。

私も毎日7時になるとバルコニーに出て、医療従事者に感謝を込めて、ホッケーの試合の応援で使うカウベルを鳴らしています。

先日、とても嬉しいことがありました。エレベーターなどで、軽い挨拶しかしたことがなかったお隣りさんが、「あなたの美しいハープの音色、いつも私たちを喜ばせてくれるのよ」と言ってくださったのです。

家に引きこもっていると、ハープを練習する時間が増えてしまい、音が迷惑なのでは…と思っていたところだったので、本当に嬉しくて涙がこぼれそうでした。

皆さん、コロナの影響でどうしても気分が滅入ってきています。

今、この状況下で私なりにできることは何かと考えた時、私にできることといえば、ハープの演奏です。音楽は世界の共通語、心に響く音色を感謝の気持ちを込めて弾きたいです。

八重桜が咲く頃、いつも温かいご近所さんに向けて、Social Distanceをキープできる中庭での演奏会を実現できたらいいなと、考えているところです。

Written by 矢寺愛(カナダ)

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