MENU

便利すぎる日本を出て気づく本当に必要な暮らしと大切な力

2025年9月5日
宮下なみ子 (スペイン)

フィリピンの市場にて。スーパーマーケットやモールもありますが、こういう店がおもしろい

「夏だけ海外生活」で始める第一歩

こんにちは、二人の娘とスペインに移住したシングルマザー、宮下ナミ子です。毎年恒例の夏休みフィリピン留学、今年も実行しました。

長い夏休み。家で行き場がなくウダウダするくらいなら、フィリピンで学校に通って英語をアウトプットし、海や自然、プールで思い切り遊んでいた方がいい。

そんな考えから始めたこのライフスタイルも、気づけば今年で3年目です。

家具付きで短期滞在OKの物件と、短期留学を受け入れてくれる現地校とのご縁があり「夏休みだけフィリピン」を可能にしています。

このスタイルは他のご家族にも喜ばれるだろうと考え、「うちはやるけど、一緒に来ますか?」というスタンスで、毎年10家族以下に限定して募集しています。

なお、私のパートナーはフィリピン永住ビザを持っているため現地就労が可能です。ビザなし就労は違法となりますので、模倣企画にはご注意ください。

この体験は「フィリピンで英語を学びたい!」という人よりも、「海外生活を一度体験してみたい」「いつか海外移住に挑戦したい」という人におすすめしています。

実際に「ジョージアに住みたい」と相談してくださる方にも、まずは「フィリピンで日本を離れる練習」をするよう提案しています。

なぜなら今の日本は便利すぎて、多くの人が考える力や工夫する力を忘れてしまっているからです。フィリピンの“ほどよい不便さ”は、暮らしの中で大切なことをたくさん教えてくれるのです。

 

便利さに慣れた日本人が忘れてしまった力

今年のフィリピン生活体験に参加してくださったご家族たち(前半チーム)とおしゃべり会

「不便は悪い、便利は良い」。これは日本で暮らしていると当たり前の価値観に感じます。

確かに便利に越したことはありません。でも、便利さにどっぷり浸かってしまうと、世界で暮らす力を失ってしまいます。

分かりやすい例が100均です。低価格で高品質、世界的に見ても日本の100均は群を抜いて優秀です。しかしこの環境に慣れると、物を大切にしなくなります。すぐに壊す、直さない、そして簡単に捨ててしまう。

私たちが企画するフィリピン生活体験では、参加したご家族が「日本だったら捨てていたものを何度も使っている自分自身」に驚かれます。

例えば、数週間だけの滞在ではわざわざタッパーを買うのももったいないので、食品の空き容器を再利用する。

すると「日本だったら捨てていたものが、こんなに使えるなんて!」「日本でもやればもっと節約できるし、ゴミも減らせるのに」と気づくのです。

リサイクルが身に付いている人にとっては当たり前のことですが、すぐに捨ててしまう人は非常に多いです。

さらにフィリピンでは停電や断水も起こります。電気が止まれば照明だけでなくWi-Fiも使えない。

「えー!そうなの?」と子どもたちは驚きます。日本ではまず体験できないことを通じて「電気や水があるって当たり前じゃないんだ」という気づきが生まれるのです。

親が子どもに与えるべきは、整いすぎた便利さではなく「不便さから工夫を生む力」なのかもしれません。

 

不便さが教えてくれる“お金と時間”の本当の使い道

こちらはジョージアの市場。写真では伝わりませんが、湿気がなく非常に快適な気候!

暮らしが不便だと、自然と工夫が生まれます。物を繰り返し使い、代用品を探し、壊れたら直す。

そのたびに「生きる力」のようなものが育っていく感覚があります。そして物を買わない分、余計なお金も出ていかない。

日本は大量消費社会。まだ使える物を捨て、新しい物を買い、経済を回しています。でも、代用品があるのに別のものを買うことは「お金を捨てる」のと同じ。

収入を増やすことが注目されがちですが、それ以上に「無駄な支出を減らすこと」が大切です。

実際に海外移住している人たちは、無駄遣いを嫌い、本当に価値があることにお金を投じる人が多いです。

経験者に相談して正確な情報を得たり、確実に進めるためにお金を払う。そうして浮いた時間や労力を自分の仕事やスキルアップに充てています。

逆に海外経験が浅い人ほど「自己手配で節約しよう」としてしまい、結果的に膨大な時間を失い、不確実な成果しか得られないケースが多いと感じます。

私自身も今回のスペイン移住では多くの方に相談し、お力を借りました。そのおかげで時間を節約でき、安心して準備を進めることができました。

節約とは単に「お金を使わないこと」ではなく「お金も時間も本当に大切なことに使うこと」。不便さを体験すると、この当たり前のことが腑に落ちてきます。

 

不便さの中で見えてくる「本当に大切なもの」

ジョージア移住下見ツアーの様子。首都だけでなく、地方都市も。

不便さは、むしろ普段の生活では見えにくくなる「優先順位」や「本当に大切なもの」を思い出させてくれるきっかけになります。

私自身、スペインやジョージア、フィリピンでの経験を通じて、そう強く感じます。

物を直す、代用する、無駄を省く、時間やお金の使い方を工夫する。そうした習慣は一度身に付けば一生の財産になります。物が壊れたら直す、代用品を探す、自分で作る。

私はオンラインで仕事をしているので停電は非常に困りますが、とはいえ過剰に恐れる必要もありません。直近ファイルをローカルに保存するだけで解決することは多いですし、スマホのテザリングもあります。

こういった小さな工夫を繰り返すうちに「自分にとって本当に必要なものは何か」「どこに時間やお金を使うべきか」が自然と見えてきます。

だからこそ私は、この気づきを多くの人と分かち合いたいと思っています。

今年の秋には「ジョージア下見ツアー」を開催予定です。観光ではなく、実際の生活に直結する場を巡りながら、自分が暮らす姿をイメージできる内容です。

少人数制なのでビジネス視察向けにアレンジも可能。また、フィリピンでは春休み・夏休みに「短期留学&生活体験」を実施します。2週間だけでも大切な気づきが得られるはずです。

不便さは決してマイナスではありません。むしろ「真の資産」を思い出させてくれるもの。あなたにとっての優先順位を、一緒に見つけに行きませんか?

Written by 宮下なみ子(ジョージア)

この投稿をシェアする

イベント・セミナー一覧へ
コラム一覧へ
インタビュー一覧へ
ブックレビュー一覧へ
セカウマTV一覧へ
無料登録へ