
今年もラマダンが始まりました。イスラム暦の9番目の月であるラマダンは聖なる月とされ、イスラム教徒はこの1か月の間、日の出から日没まで断食をします。
インドネシアでは、今年のラマダンは2月19日から始まりました。月の満ち欠けによって若干のずれがあるため、2月18日からラマダン入りした国もあります。
過去コラムでは、インドネシアラマダン中に多く消費されるアイテムをご紹介しました。
ラマダンも折り返し地点を迎えた今、インドネシアではレバラン(イード・断食明け大祭)の準備をする人、すでに準備を終えている人などさまざまです。
ちなみに、私は毎年少し出遅れるため、このコラムを書きながら、準備することをリストにしようと考えています。
今回は、レバランに向けた準備5選を紹介します。

レバランのために服を新調する文化があります。
レバラン当日は新調した服を着て、早朝にモスクで礼拝を行い、その後、親戚や友人の家を何件もあいさつ回りします。
ラマダン入りする頃から、アパレル各社もその年のレバランコレクションを発表し、SNSでも今年のトレンドファッションに関する投稿が多く見られます。
晴れ着は家族でおそろいにする人が多いのも特徴です。
レバランには田舎へ帰省します。そのため、電車やバス、飛行機のチケットは数か月前から予約しないと取れないこともあります。
また、この期間に自国へ帰国する在住外国人は、半年前から飛行機のチケットを予約する人も多く、早めに手配しないと取れないリスクが高まります。

娘の中学でも生徒が喜捨を納めました
イスラムの五行の一つに喜捨があります。収入の一部とされていますが、インドネシアでは収入の2.5%が目安とされ、国家機関のウェブサイトには、収入から喜捨の額を算出できるページもあります。
同じ喜捨でも、ラマダンの終わりまでに、生活に必要な最低限以上の財産を持つ人すべての義務とされている特別な寄付が「Zakat Fitrah(ザカート・フィトラ)」です。
主食を一定量、インドネシアの場合は米2.5~3.0キロ、またはそれに相当する金額を寄付します。
この特別な寄付は大人だけでなく子どもも対象とされ、我が家の子どもたちの中学・小学校でも、学校が窓口となり寄付を行いました。
このザカート・フィトラには、断食の浄化、つまり過ちを清めることや、貧しい人たちが「レバラン(イード)」を喜びとともに過ごせるようにするという意味があるそうです。

レバランにはお菓子を用意します。あいさつ回りで多くの人が家を訪れるため、そのおもてなしとして準備します。
また、日本のお歳暮や欧米のクリスマスギフトのように、家族間や企業間でお菓子のセットを送り合う習慣もあります。
過去のこのコラムではレバランの時に食べられるクッキーの特徴やその由来を紹介しています。

両替サービスを行う男性。Tibun紙より画像引用
レバランにはお年玉をあげたり、もらったりする習慣があります。これを楽しみにラマダンの1か月を過ごす子どもたちも多いでしょう。
さまざまなデザインのレバラン用お年玉袋が販売され、直前には即席の新札両替商が道端に現れます。
帰省ラッシュの時期には高速道路のサービスエリアにもこうした両替商が見られます。
イスラム教徒にとって、レバランは年間を通して最も大きなお祝い事です。
世界最大のイスラム教徒人口を持つインドネシアでも、当然ながら盛大に祝われます。我が家の子どもたちもレバランを楽しみに、断食を頑張っています。
Written by スパルディ杏子(インドネシア)