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私の価値観を変えたインドネシア人たち、留学先で得た「家族」

2022年1月5日
杏子スパルディ (インドネシア)

アメリカ留学中に出会ったインドネシア

年末に多くの皆さんがしているように、私も今年の振り返りをしてみようと思い、SNSの思い出機能を使い、過去の写真を見ていました。そうしている内に、どんどんさかのぼり、学生時代の写真が目に留まります。

高校卒業後18歳で渡米、学校のオリエンテーション初日に、留学生代表の生徒会のような役割をしていた一人のインドネシア人に出会います。

初対面からなんだかテンションの高い彼、それが人生で初めて出会ったインドネシア人でした。その後学校生活が始まり、クラスメートにもインドネシア人がいました。

このクラスメートがのちにボーイフレンドになるのですが(今の夫ではありません・・)、これをきっかけに、私のアメリカ生活はインドネシア人たちとの生活になります。

インドネシアという国の名前も聞いたことがあったような、なかったようなものでしたし、その国がどこにあるのかも知りませんでしたが、私はインドネシアという国が大好きになります。

私はインドネシア人たちと毎日会い、生活を共にすることで、彼らを通して「インドネシア」という国を見ていたのです。

まじめな国日本で生まれ育った私には、彼らの性格、生活スタイルなど、すべてが新鮮で衝撃的で驚きの連続でした。

まず、同じインドネシア人なのですが、彼らはどうやら異なる民族というアイデンティティがあり、宗教が違う。彼らの中にはこの民族間の争いをする人たちもいましたが、結果最後は明るく笑って終わる、というものでした。

 

インドネシア人の「許す」国民性

それだけでなく、彼らが「許す」国民性?を持つことを知ります。

キャンパスで、そしてよく仲間同士で集まっていたアパート内で、次々と物がなくなるという事件が起こりました。私も被害に遭った一人でした。

仲間内で頻発するので、彼らの一人がハンディキャムで張り込んで、何が起こっているのか撮ってみようと言い出しました(まるで防犯カメラのように、です)。それを約一週間続け、物が盗まれる様子を撮影に成功しました。

なんと当時まだ新入生だったインドネシア人留学生が、仲間のかばんから携帯電話や現金などを盗んでいたのです!

証拠があるので、みんなで犯人を呼び出し問い詰めます。証拠の動画を見せると犯人だった彼女は犯行を認め、涙を流し仲間に謝りました。

すると、それまで怒っていた他のインドネシア人たちは彼女をハグして、「もうしないで」といい許しました。

当時の私の「日本の感覚」では、もうそんな事をした子とは一緒にいたくないと思ったのですが、次の日からみんな何事もなかったかのように犯人の彼女とまた接し始めました。私はあっけにとられました。

その後、イスラムでは毎年イードの時に一年の過ちを家族や友人に謝罪し、その過ちを帳消しにするという習慣があることを知りました。当時の仲間の半数はムスリムでした。

クリスチャンの仲間もいましたが、おそらく彼らも許すことが普通だったのだと思います。

次のページ文化の違いに翻弄されても、明るさと仲間思いに救われて

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