TCKという言葉を知っていますか? TCK(Third Culture Kids)は、1960年代に社会学者のルース=ヴァン・リーケンが使い始めた言葉で、帰国子女など、子ども時代を母国以外の国で送ったマルチカルチャーを生きる子どもたちを指します。
ファースト・カルチャーが両親の国の文化で、セカンド・カルチャーが子ども時代に住んだ国の文化とすると、TCKには、母国でもなく、外国でもない、サードカルチャーを生きる子どもたちという意味が込められています。
TCK最大のグローバルネットワーク「TCkidNow」は、TCKのよくある特徴(あるあるネタ)を以下のように挙げています。「単一民族文化圏にいると違和感を覚える」「母国に戻ってカルチャーショックを受ける」「数ヶ国語がごっちゃになる」「なんだかんだいって、世界は狭いと思う」。
TCKの心理面の傾向としては、「移動もしくは所属するグループ集団によって、ものの見方、考え方、行動が変化し、アイデンティティがたえまなく再編される」「周囲からのラべリング(レッテル貼り)に悩みやすい」「固定観念にとらわれにくく革新的なアイデアを生み出すことが多い」「家族が心のよりどころになることが多い」が指摘されています。
幼い時から異文化間を生きてきた子どもたちは、何を考え、何を感じてきたのでしょうか。当イベントでは、3人の「元」TCKが、TCKとしての自分の生い立ちを振り返ります。文化・言語・アイデンティティーを巡って、TCKとして素晴らしいと感じたこと、悩んだこと、落ち込んだりしたことをみなさんとシェアし、TCKだからこそ見えてきた世界、人生観について語ります。
根底に流れるのは、異文化を生きるすべての人への励ましのメッセージです。TCKが感じて来たことは、現在、TCKとして生きている子ども、かつてTCKだった大人のみならず、TCKを育てる親御さんやTCKの支援者、さらに異文化間に生きるすべての方に通じるインスピレーションを与えるに違いありません。心を込めて、みなさんを招待したいと思います。「ようこそ、TCKの世界へ!」
21:00 はじめに
21:05 クロストーク
22:05 交流会 ドリンクとお菓子のご用意はできませんが、おもてなし気分で開きます。
22:45 終了。
※クロストークは、登壇者のみが画像をオンにし、レコーディングさせていただきます(参加者の顔は写りません)。
※交流会はオフレコになります。
初田美紀子(はつだ みきこ)
両親は共に生粋の日本人。日本・東京在住。日本京都人の夫と3人の娘たちと共に暮らす。公認心理師、臨床心理士、家族相談士、ACTすこやか子育て講座(Adult and Children Together against Violence)ファシリテーター。
メーカー勤務の父親の海外赴任により5歳ー8歳/アメリカNYで現地の幼稚園・小学校に通う。その後、名古屋公立小学校に転入。英語が話せることに大きな羨望を寄せる日本社会に違和感を小2の頃より抱く。アジア人意識を強く根付かせたアメリカ生活より東京外国語大学で中国語を専攻。大学時代は中国安徽省に短期留学。卒業後、自動車/コンサルタント会社勤務 。産業カウンセリングとの出会いから臨床心理学大学院に進学/修士課程修了。適応指導教室・子ども家庭支援センターなどの行政機関にて臨床経験を積む。多文化外来精神科クリニックでの臨床活動継続中。2016年一般社団法人育ちネット多文化CROSS設立。人の健康と幸せのベースは”感情”の理解であると考え、活動の基本に置いている。
HP:www.crossactnet.com
FB : @mikiko.hatsuda.3
Tetsu Yung(テツ ユング)
日本・台湾人のハーフ。カナダ・ケベック州在住。日本人の妻と3人の子供、両親、犬と共に暮らす。多言語・多才能子育てコンサルタントとして、AskTetsu.com, YouTube, Instagram, Facebook, Twitterなどで@AskTetsuとして、ユニークな”5ヶ国語”子育てライフを発信中。
台湾のアメリカンスクール(小学校)からケベック州のフランス語系中学に留学し、その後カナダ国籍取得。2003年、分子生物学で博士号を取得した後、渡日。東京工業大学で5年間研究生活を送る。持ち前の言語能力を最大限に活かしたいとMBAを取得し、製薬企業に就職して活動の幅をビジネスへ広げた。結婚を機に、臨床開発業で”夢の在宅勤務”と巡り会う。2015年、理想の子育てのためカナダへ家族を連れて帰国。現在、カナダから日本の臨床開発をサポートする本業の傍ら、多言語・多才能子育てに情熱を注いでいる。
HP:www.asktetsu.com
YT/IG/FB/TW: @AskTetsu
秋田まき
アメリカテキサス州在住。海外生活・国際恋愛専門カウンセラー、「海外こころのヘルプデスク24時」発起人。
3歳から4年間父の駐在に伴いオランダで過ごす。現地の幼稚園を経て日本人学校へ入学。帰国後、13歳で再び家族でオランダへ渡航、中学時代をアムステルダムのインターナショナルスクールで過ごす。15歳で帰国し、横浜市の私立高校をへて早稲田大学に入学。京都大学教育学研究科に進み、フランスへ留学したのち教育学で博士号を取得。いじめ問題の専門相談員となる。2007年、メキシコ国立造形美術研究所に所属。同時に大好きだったボディセラピーの仕事を始めてそのまま住み着く。2014年から2018年までメキシコシティ日本人学校にスクールカウンセラーとして勤務し、TCK、ハーフ(ダブル)の子供たちと親御さんの心理カウンセリングに携わる。現在はテキサス州にて「海外こころのヘルプデスク24時」でのボランティア活動と個人カウンセリングセッションを通して、海外在住者のこころのケアに注力している。
海外生活・国際恋愛専門カウンセリング
http://kaigaisoudan.client.jp/
開催日 日本時間 2019年4月9日(火) 21:00pm-
場所 Zoom上のオンライン会議室
定員 50名
参加費 無料
対象 TCK本人、TCKを育てるご両親。TCKに興味のある方。
主催 非営利相談機関「海外 こころのヘルプデスク24時」
<ご注意>
・レコーディングは公開されることがあります(交流会を除く)。
・お申し込みいただいた方に、当日のミーティングURLをお教えします。
・Zoomが不安な方のために、当日10分前から会議室をオープンにします。
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