お金が全てではないが、やはりこの文明社会の中で、お金なしに生きていくことは非常に難しい。
人生においてお金は不可欠なものというのは分かっているけれど、なんとなく付き合ってきたという人も少なくないのではないだろうか。
お金についてあまり深刻に考えているとなんだか怖くなってくるし、未来に何が起こるかなんて誰にも分からない。お金についてちゃんと考えることをなんとなく避けてきた人も少なくないと思う。
お金については、知識だけでなくある程度の経験も必要。実際に使ったり、自分の力で稼いで貯めたりしないと分からない部分もある。失敗しながら学ぶこともあるとはいえ、できれば大きな失敗はしたくないという方がほとんどだと思う。
この本は、「幸せな小金持ち」をテーマに自由でユニークな生き方を提案している本田健さんが、女性たちに向けてお金について書いたもの。
本書はまるでレクチャーのよう。作家やビジネスマンとして成功させてきた本田さんが、8つの章にわたってさまざまな角度から女性のお金にまつわる解説をしていく。
例えば、一生お金に困らないための仕事選び、お金の使い方、守り方、パートナーの選び方、お金の使い方など、女性が人生を送っていく中でちゃんと考えておきたいトピックがしっかりと書かれている。
私にとって一番印象に残ったのは、第8章の最後の方に書いてある一節。
自分のやりたいことを自由にやれる。これが「豊かさ」だと私は思っています。
そして、「幸せ」には2つの要素があります。自分がやりたいことを自由に追いかけるという積極的な喜びと、現状に対して深い満足感を持ち、感謝できるという内面の幸せの2つです。ワクワク感を持って生きるには、自分のやりたいことを、やりたいタイミングで、やりたい場所で、やりたい人と一緒にやることです。
結局、生きる幸せとはここだと思う。自分らしく、やりたいことをやる。それだけでお金もついてくるってすごい。
「本当かな?私十分に稼げているのかな?」と思う人もいるかもしれないが、現在ちゃんと普通に生活できていたらまずはオーケー。幸せになるために、実は大金は必要ない。
でももっとほしいものがあるとか、やりたいことがあるといった場合には、さらに行動していく必要があるだろう。
この本の中で具体的にどんなことを考えるべきなのか、どういう行動を取るべきか書いてあるので、一つ一つ実行していけばよい。
最後に、本田健さんからのメッセージをシェアしておきたいと思う。
あなたにしかできないことを見つけましょう。そして、その才能を磨いて、多くの人に喜ばれるような仕事をやっていれば、自然と収入もアップしていきます。そのとき、あなたはやりがいと収入の両方を手に入れることになるでしょう。
本当にその通りだと思う。
まさに私も実践中で、手応えを感じている。人に喜ばれる仕事をできることが嬉しくて仕方ないし、不思議とそれに収入が伴ってくるものだ。働くことは生きること。だから働くことが止められないのかもしれない。
Written by 藤村ローズ(オランダ)