
最近、仕事などで関わる日本人の方々に「そんなに大きな子どもがいるんですか?」と驚かれることが多くあります。
私は現在四十代前半で、二人の子どもは中学生と小学校高学年です。二十代半ばで結婚し、三十歳までに二人の出産をしました。
この結婚や出産が早かったのかは今まであまり考えたことがなかったので、逆にそのような反応をいただき、こちらが驚くほどです。
日本は晩婚化や少子高齢化と言われ、久しくなっています。こちらインドネシアも日本に少し遅れて晩婚化の兆しが見え始めています。
今回は、インドネシアでの婚姻事情と少子化問題を取り上げたいと思います。

リサーチ機関や政府のデータによると、2023年以降インドネシアの婚姻数は減少傾向にあります。
他の世界の国々と同様に、教育の普及により、特に高等教育機関に進学・卒業した人たちは仕事やキャリアを優先する傾向があります。しかし、原因はそれだけではないようです。
この十年間ほどの間、インドネシアの経済は悪化傾向にあり、ミレニアル・Z世代の多くが経済的不安から結婚をしないという考えを持っていると言われています。
特に都市部では物価が上昇し、生活費も上がっています。
自分一人でも精一杯だけれど、結婚していなければ給料を自分のために使え、親が元気なうちにおこづかいや物を買ってあげられる。
つい最近SNSでバズった「結婚できないことよりも、貧乏の方が怖い」という投稿にも、上述のようなコメントが多く寄せられました。
「物理的・精神的・経済的に準備ができた状態で結婚した方が貧困化を悪化させない」という前向きな見方がある一方で、晩婚化の傾向に懸念を示す意見も上がっています。

まさに今、多くの先進国が直面しているように、晩婚化が進めば少子高齢化が進みます。
インドネシアでは、特に地方へ行くほど結婚は親族全体や地域社会の問題とされています。
結婚を遅らせていると、まわりから「いつ結婚するのか」と聞かれ続け、それにより経済的に安定していたとしても精神的疲弊を引き起こす懸念もあるとのことです。
少子高齢化が進む日本を含む東アジアの国々では、労働人口不足が深刻化し、以前のコラムに書いたように、外国人材なしでは社会が成り立たない状態となっています。
先進国の事例から学び、同じ状況を生み出さないようにできるのかは、数十年後になってみないと分かりません。

下記の参考記事にも「国が経済の改善に努め、結婚を奨励するキャンペーンも必要ではないか」と書かれています。
しかし、今の時代、結婚や子どもを持つことは個人の考えや選択が幅広くなっています。
私は個人的に二十代で結婚・出産をしてよかったと思っていますが、それがすべての人に当てはまるわけではありませんし、同じように結婚や子どもを持つことを押し付けることもできません。
一方で年月が経ち、私たちアラフォー世代やその後のミレニアル・Z世代が定年を迎える頃に、年金問題や少子化問題、労働力不足で困らないためには、国も国民もどうすべきかを遅くなりすぎる前に考える必要があります。
インドネシアの30、40、50年後が、今の先進国が抱えるような社会問題で困っていないことを願います。
参考記事①:Anak Muda Kini Lebih Takut Miskin daripada Takut Tidak Menikah, Benarkah?
参考記事②:Kabar Indonesia: Gen Z Indonesia Takut Menikah | SBS Indonesian
Written by スパルディ杏子(インドネシア)