皆さんこんにちは、Living Like a LocalのAiです。
日本では、趣味として弾いていたハープ。見た目も豪華なハープは、やはり趣味としてはとても贅沢な楽器です。
10歳から始めたものの、そもそも楽器自体が高額、レッスン代金も高額・・・数年間だけレッスンに通いましたが、諦めることに。
当時自分のハープを所有していなかった私は、レッスン前に30分ほどスタジオで練習させて頂く程度の練習しかできませんでした。
毎日練習できない日本での私のハープレベルは、趣味程度。自己満足。とても人前で演奏できるレベルではありませんでした。
しかしカナダに来て、「どうしてもハープをもう一度弾きたい」、「人前で演奏したい」と強く思うようになりました。
そして、念願のハープ購入を決意。
夢に描いていた、自宅にハープが存在するカナダ生活がスタートしたのです。
カナダでレッスンを始める中、先生が勧めて下さったのがRCMの試験。
RCMというのは、The Royal Conservatory of Music(トロント王立音楽院)が実施している統一音楽試験です。
ハープの他に、ピアノやバイオリン、フルート、ギター、などがあり、カナダやアメリカで音楽を習っている人にとっては、最も有名な試験といえます。
試験のレベルは、基本的にGrade1-10(10が最高位)となっており、この試験は演奏の実技試験だけでなく、音楽理論試験、さらにグレードが上がると音楽史、調音などもあります。
このRCM試験を受ける大きなメリットとしては、カナダの高校でのクレジット(単位)になることです。大学進学や奨学金申請が優位になるため、高いグレードを目指す学生さんも多いです。
ですから試験会場には10代の子供達ばかり。
私のような年齢で試験を受ける人は非常に少ないですが、年齢に関係なく試験を受けられるのも、こちらの試験のメリット。楽器を習う上でのモチベーションアップにも繋がります。
試験官と1対1で進める試験となりますので、試験の雰囲気は試験官によってはかなり異なります。
指定された課題曲を暗譜をして数曲(グレードによって異なる)弾く他、テクニカルの項目は、スケール、コード、アルペジオなどを試験官から口頭で指示されたものをその場で弾きます。
その他に聴音テスト、リズムとメロディの初見演奏などがあり、とにかく盛り沢山の試験。
合格点は100点満点で60点以上と、わりと低めの設定になっていますが、合格点の中でもランク分けされており、その中でいかに良い点数を取れるかというのが大切になってきます。
実はつい先日、2回目のRCM試験を終えたばかりです。
あまりの緊張感と達成感で、試験を終えた瞬間は「二度とこの体験をしたくない、もう十分」だと思いました。
私は、癒しを与えるハープセラピストとして活動していくのが目標。
「こんな大曲を仕上げる必要なんてない」、そう思いましたが、常に自分のレベル以上の曲に挑戦し続けないと、キープどころかすぐに弾けなくなってしまうのも現実です。
少し落ち着いて思うのは、ハープセラピストとして活動しながらもやはり技術は磨き続けていきたいということ。
カナダで本格的にハープの練習を始めて3年が経とうとしています。
次は最高位Grade10を目指して、私の挑戦はまだまだ続きます。
Written by 矢寺愛(カナダ)