すでに感覚は麻痺しているので私もいけそうでしたが、手にiPhoneを持っていたので肩まで。「1・2・3」と数えて立ち上がると、息子と共に浜に向かって走りました。そのままなんとか荷物のところまで。
たった今、海に浸かってきたので全身ぐしょ濡れです。すぐにタオルに包まりましたが、濡れてるのでじっとしていたらどんどん体温を奪われていきます。
それでも仕方ないので濡れた水着の上から服を着て帰ろうと思っていたら、オランダ人たちはなんとその場で着替えを始めました。もちろん着替え部屋なんてありませんし、老若男女一緒です。
私も一応着替えを持ってきていたので、ちょっと躊躇しましたが、風邪ひくよりマシ、みんなで渡れば怖くない。人混みに紛れて着替えました。日本のゴム入りタオルを持ってきていたので結構余裕です。
オランダにはヌーディストビーチもありますし、ヨーロッパの人はあまり抵抗がないのか、ポロリしてる人もいました。みんな着替えるのに必死で周りの事なんてあまり見てないのですが。
私にとって衝撃だったのはダイブ自体より、砂浜での着替えでした。怖いものがまた一つ消えたような気分です。
着替えると一気に寒さが収まりました。体はそれほど寒くないのですが、足先の感覚が戻ってくるのには少々時間がかかります。
そして、お楽しみのスープタイム。
このイベントはUNOW(ウーノックス)というスープメーカーがスポンサーとなり開催されています。お揃いのオレンジのニット帽も受付時に参加者全員に配布。
エルテンスープ(Erwtensoep)というのは、緑色の豆のスープで冬によく食されるオランダの定番家庭料理。薄切りにしたソーセージが入っていて、すごく体が暖まるんです。
UNOXスープ、レトルトなのにこんなに美味しいなんて!おかわり自由なので、息子と2杯ずついただきました。
寒さや達成感があってのおいしさでしょうが、一気にUNOXスープが好きになってしまいました。
こうして無事に終了したニューイヤーダイブ。
このイベントの醍醐味は、みんなでやるという事だと感じました。
みんなと一緒だからこそできる事ってあるのですね。一人だけでは決してやろうと思いませんし、やったとしても風邪をひいてしまうだけのような気がします。
年齢や性別を超えて、色んな人が頑張っているからこそ、それが励みになってパワーをもらって成し遂げられる。それをまさに体験できるイベントです。
来年また参加するかどうかは分かりませんが、まだ参加していない方はぜひ一度は体験してみてもいいかも。英語もよく聞こえてきて、海外からの参加者も少なくないようでした。
ちなみに例年参加している人によると、「今年は氷点下じゃなかったから全然いい方」だったそうです。
ひょ、氷点下。体験してみたいような、したくないような・・・(笑)
Nieuwjaarsduik Scheveningen 2010 Photo by Alexander Fritze
【ニューイヤーダイブ詳細ページ(オランダ語)】
https://www.unox.nl/nieuwjaarsduik.html
Written by 藤村ローズ(オランダ)
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