大会マスコット「フリージュ」はフリジア帽がモチーフ
Bonjour! フランス在住のFamily Journey1.2.3代表でグローバル親子コミュニケーションコーチのNAOKOです。
さて、2024年7月より始まる、パリ2024オリンピック・パラリンピック!
世界が注目する開会式は、なんとセーヌ川沿いで行うというオリンピック史上初の「市街地でのオープニングセレモニー」だそう!国としてもとても力を入れています。
3年前の東京オリンピックの閉会式では、ライブ中継にて競技会場予定のエッフェル塔周辺を空軍機が飛び、フランス国旗と同じ青白赤のトリコロールのカラースモークを流すなど、おしゃれな演出にこだわったフランスです。
今回のオープニングセレモニーも、みんなが驚くようなものを仕掛けてくるのではないかな?と、楽しみにしています。実に総費用の約3分の1が費やされているとの話も…。
街中には、フランス革命の時に「自由・平等・友愛」の象徴となった「フリジア帽」をモデルにした大会マスコット「フリージュ」を始めとした、オリンピックグッズが多くの場所で売られています。
ドラクロワ作「民衆を導く自由の女神」はルーブル美術館で見ることができます
よくよく見ないと気づきませんが、この「フリジア帽」は、フランスの画家ドラクロワが描いた「民衆を導く自由の女神」で、中心にいる女神のマリアンヌが、かぶっていることで知られています。
フランスでは小学校から歴史の授業でもよく取り上げられており、私の子供達もよく目にしている絵です。
今回のオリンピックのエンブレムである、丸い女の人のような顔も、金メダル、聖火、そしてマリアンヌの顔が一体となったものです。
フランスにとってフランス革命がいかに重要な事実であり、そこで手に入れた「自由・平等・友愛」を大切にしているのかを強く感じます。
オリンピックは、その国の大切にしていることを、改めて考える良い機会だと思います。
わが家の子供たちとも、東京オリンピックも振り返りながら「日本が大切にしていることは何だろう?」と考えてみたいです。
ご存じの通り、フランスは「ストライキ」の国!私が滞在している3年の間だけでも、さまざまなストライキの影響を受けてきました。
ごみ収集職員のストライキが1カ月近く続き、街中がごみだらけになったり、空港関係者のストライキで飛行機に乗れない可能性と日々戦いながら旅行を予約したり。
農民ストライキで高速道路が封鎖された時は、もし1週間ずれていたらスキーに行けない可能性もありました。
ですから、フランスではオリンピックだからといって、ストライキを止めるわけではないでしょう。
むしろオリンピックを逆手に取って、自分たちの主張を通そうとする動きも出ています。
例えば、メトロなどを代表とするパリの公共交通機関の団体(RATP)は、「職員の給与がインフレに追いついていない」として給与を上げることを希望しています。
実際に、2024年2月5日から2024年9月9日までのストライキを通告しましたが、この期間には1500万人の観光客がパリを訪れると予想されているオリンピック・パラリンピックの開催期間も含まれています。
ただでさえ交通規制が厳しくなり、タクシーも捕まりにくいオリンピック期間中に、メトロやバスなどがストライキで運行しなくなったら、パリは完全にパニックに陥るでしょう。
住んでいる私たちも身動きが取れなくなるので、情報収集の継続とシミュレーションを行いながら、夏休みの対策を練っているところです。
パリ2024オリンピックTシャツもすでに販売されています
「自由・平等・友愛」をベースとした、パリ2024オリンピック・パラリンピック。どんな展開になるか今から楽しみ半分、不安な気持ち半分の現地からのレポートでした!
私たちの経験が、ぜひ皆さんの家族で話し合う、1つのきっかけとなりましたら幸いです。
私自身が海外と日本で教育を受け、海外と日本で子育てをしてきたからこそお伝えしたい、ご家庭でできるグローバル共育。
また、Family Journey1.2.3のサイトでは、グローバル親子コミュニケーションを通して、日常生活を楽しく学びにするヒント、フランスのバカロレア・トップの学校に通っているわが家の子育てなどについて、お伝えしています。
それではまた次回のコラムでお会いしましょう!Bonne journée!
Written by NAOKO(フランス)