foster dog(保護犬)とは、シェルターや保護施設から一時的に預けられ、一般家庭で世話されている犬のことです。
新しい家族が見つかり引き取られるまで、保護施設に代わってお世話をするのがfosterボランティアで、アメリカではこのfosterボランティアが盛んに行われています。
去年から私はこのfosterボランティアに参加しており、今まで2頭の保護犬を送り出しました。私がこのボランティアを通して学んだこと、体験したことを皆さんとシェアしたいと思います。
犬の里親制度で日本との圧倒的な違いは、アメリカでは保護団体がfosterボランティアの病院代・餌などの物質的・金銭的な負担をしているという点です。
これは寄付集めが盛んなアメリカだからこそ成せることで、ボランティアの金銭的負担をなくしているのでかなり敷居が低くなっています。日本では、餌代などの消耗品は預かり主さんの負担としているところが大半なようです。
アメリカで保護犬の一時預かりボランティアが行うことは、安心・安全な住まいを犬に提供し、たくさんの愛情を注いであげること。
私がfosterボランティアを始めようと思ったきっかけはコロナの流行でした。コロナをきっかけに私はそれまで勤めていた職場を退職し、フリーランスに転身しました。
fosterボランティアは保護犬を各家庭で世話するので、一日中家にいられる環境でないとなかなかできません。外で働いていた頃は、fosterボランティアに興味はありつつも、忙しさもあり踏み切ることができませんでした。
フリーランスなって自宅での時間が大幅に増えたので、この時間を無駄にしたくないと思い、以前からやってみたかったfosterボランティアをやってみようと思い立ったのでした。
元々大の動物好きで職業もトリマーの私は喜々としてボランティアに申し込んだのでした。
fosterになるまでのプロセスは各保護団体やシェルターによって違うと思いますが、私が所属している団体では以下のプロセスでした。
まず、保護団体のウェブサイト上でアプリケーションを記入し提出します。
名前や住所などの個人情報や連絡先、一軒家に住んでいるかアパートに住んでいるか?持ち家か借家か?借家なら大家さんから犬を飼育する許可は得ているか?
アクティブな犬がいいかおとなしい犬がいいかなど、希望する犬の大きさや性格、オスがいいかメスがいいか、猫や他のペット、子供の有無など細かく家庭の状況や希望を記入します。
アプリケーションを提出したら、数日後に団体から電話がかかってきてインタビューを受けます。アプリケーションに書いたことを口頭で再確認する感じでした。そして最後に、インタビュー後のプロセスの説明を受けます。
コロナ前は直接保護団体の担当者が各家庭まで訪問していたようですが、コロナ渦ということで私の時はビデオ通話によるバーチャルホームチェックでした。
バーチャルホームチェックではビデオ通話しながら家の中を見せて、犬が逃げて迷子にならないようフェンスはあるか?家の中に危ないものはないか?犬が寝る場所や餌の保管場所は確保できるか?などを確認します。
バーチャルホームチェックで犬の飼育をするのに適切な環境と判断されると、数日後に預かってほしい保護犬がいると連絡が来ます。
他の団体は分かりませんが、この団体はかなりしっかりしたシステムができていて、チェックをしっかりしている印象でした。連絡も迅速でスムーズで、常にfosterボランティアを募集しており、かなりアクティブに活動している印象を受けました。
私はこの団体の他にも何箇所か申し込みをしましたが、全く音沙汰がなかったり、連絡が遅かったり途絶えたりする団体もありました。
1 2