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アメリカの長〜い夏休みの過ごし方。サマーキャンプ事情

2021年6月28日
スペイツ由美 (アメリカ)

約3ヶ月夏休みがあるアメリカ

日本の夏休みは、海の日前の週末あたりからでしょうか?アメリカの夏休みはとても長いです。公立学校でもその州によって始まる時期や終わる時期が若干違います。

私の住むミシガン州では、大抵の公立学校では6月初旬には夏休みが始まります。某学校のLast Day of Shcoolが6月10日、First Day of Shcoolが8月26日となっており、約3ヶ月の長い夏休みです。

日本のみなさんからよく聞かれるのが、「3ヶ月も夏休みがあってみなさん何してるの?」といったご質問です。

いつもアメリカ事情を申し上げる時に同じことを言うのですが、多様性の国、多文化、多宗教の住むアメリカ合衆国ですから、一言で「こんなふうに過ごしますよ」とはお答えできませんが、私が経験したことを少しお話ししますね。

昨年のこの時期、ミシガンはロックダウンでほとんどの活動は中止になったようですが、パンデミックの前までは、夏休みと言うと、幼稚園から中学生くらいまでのお子さんが利用する「サマーキャンプ」のイメージがありました。

サマーキャンプと聞くと、キャンプ場に行ってテントやバンガローに泊まり、キャンプファイヤーを囲む「キャンプ」がイメージされると思いますが、特化した何かを体験する、または学ぶ機会を提供する短期型講習のような意味合いが強いです。

例えば、デイキャンプで「テニスサマーキャンプ」を選んだとしましょう。それは、1日のうちに数時間子どもたちを集めて、コーチがテニスの短期指導をするようなイメージです。

ですから、幼稚園あたりから親たちは「今年は子どもたちをどんなサマーキャンプに入れようか」と吟味しはじめます。早いところでは3月頃から申し込みが始まるので、春になると夏の準備に奔走するママたちの姿が見られます。

 

ユニークなサマーキャンプも

あるサマーキャンプのスケジュールと内容

民間はもちろんですが、コミュニティカレッジや大学でも様々なサマーキャンプを提供しています。

私の娘たちは当時彼女たちが中学・高校生の頃に大学が開催していた「Writing camp」というのに参加したことがありました。確か2週間くらいの期間でほぼ毎日数時間、Writingの指導を受けるというクラスでした。

段階を追って、大学の文学専門の学科の教授や助教授、またはアシスタントが指導するという内容だったことを記憶しています。

また、面白いところでは「シアターキャンプ」というのがありました。

劇場の「サマーキャンプ」のプログラムで、子どもたちが脚本を考えるところから演技・舞台発表をするまでを、アクティヴラーニング形式で学んでいきます。プロの脚本家や俳優さんたちが、子どもたちの指導に当たっていました。

「アートキャンプ」では、一週間毎日数時間ですが、様々な芸術の手法を体験することができました。

こんなふうに、キャンプという名目ではありますが、森の中に入ってテントを張ってのキャンプとは違います。もちろんそのような体験を提供している会社もありますけれどね。

次によくみなさんから聞かれるのが、「サマーキャンプっておいくらくらいするんですか?」という質問。これも内容やクオリティによって様々な参加費があります。

これは大手某スポーツクラブの今年のサマーキャンプの要項の一部ですが、年齢の枠により、活動内容もバラエティに富んでいますね。こちらはRegistration Fee(申込金)が$30〜40+平均一週間$150〜200くらいのようです。参加する時間数により金額が違います。

 

アメリカの教育関係の費用は高額

例えば3〜5歳のお子さんのクラスで、7am ~6pmまで開催されていますから、お仕事をされているご両親にはとても助かりますが、費用は1ヶ月フルで預けたとして$600〜$1000(65000円〜110000円)ほどがかかるということですね。

これは一例に過ぎませんが、このようにフルタイムで7am〜6pmで1歳未満から預かってくれるデイケアにお子さんを預けても、平均的に月110000円くらいはお支払いしなければなりません。

収入や市町村によっては、申請によって助成金を受け取ることができるシステムがあるところもたくさんありますが、アメリカという国は一般的に教育関係の費用はとても高いです。

しかし助成金やスカラーシップなども、たくさん設けられているのがアメリカの良いところでもありますので、色々と調べてお得な方法を探すことも不可能ではありません。

今年2月頃からコロナの予防接種が始まり、接種率の高い州では行動規制がずいぶん緩和されました。昨年は多くの州でサマーキャンプが中止になりましたが、今年は賑やかになりそうな気配です。

3ヶ月の長い夏休み。子どもたちはワクワクしていますね。さぁ、今年の夏はどんな経験をするのかな?私は長い間、教職員や子ども関係の仕事をしてきたので、夏休みになると条件反射でなんだかワクワクしてしまいます。

特にミシガンのように寒暖の差が激しい土地に住んでいますと、夏の眩しい太陽がとてもありがたく、太陽の光を浴びるだけでも明るい気持ちになります。

みなさんは2021年、どんな夏をご予定されていますか?どうぞ良い夏休みをお過ごしください。

Written by スペイツ由美(アメリカ)

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