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海外にいても選挙に行こう!在外投票と日本との違い、当日の流れをレポート!

2021年11月12日
宇佐美美和子 (チリ)

在外公館投票は国内より締切が早い

先月、日本では衆議院議員総選挙が行われました。

衆議院選が近づいた10月半ば、在チリ日本大使館から在外公館投票(現地の大使館等に出向いて投票する方法)に関する案内メールが届きました。

日本での投票日は2021年10月31日でしたが、チリでの在外投票期間は10月20日〜23日と、約1週間早い締切で行われるとのことでした。

日本国籍を有する人は海外に住んでいても日本の国政選挙に投票することができ、こういった海外からの投票を「在外投票」と呼びます。

今回は、実際に在外投票をして気づいた日本での投票との違いや、感じたことなどをお伝えしたいと思います。

チリでの在外投票期間になると、私はさっそく投票に必要なパスポートと在外選挙人証を手に、首都サンチャゴにある日本大使館へ向かいました。

大使館の堅牢な門構えと強面に見える現地警備員には、いつも多少の緊張感を覚えます。しかし今回は選挙期間ということで、入口に日本語で「お知らせ」の紙が貼ってあり、ひと安心。

門をくぐり荷物検査をした後には、警備員さんも選挙会場の場所を指し示してくれました。

 

当日の在外公館での投票の流れ

投票に必要なパスポートと在外選挙人証(表面)

会場に着くと、平日の昼間だったせいか、選挙に来ていたのは私ひとり。日本人の案内係の方が、投票の流れを説明してくれます。

まず最初に、郵送封筒とA4の紙に、自分の名前や選挙管理委員会住所等、必要事項を書きます。それを書き終わると、小選挙区・比例代表の2枚の投票用紙と共に、それぞれ内封筒・外封筒を渡され、記入机へと向かいます。

投票用紙へ記入する場所は普通の机ではなく、日本の選挙会場でもよく見かける銀色のパーテーションデスク。見慣れた光景に、海外会場ながらも「いつもの選挙!」という気分になりました。

会場には、全選挙区の候補者・所属政党がリストとなった冊子が置いてあり、それを見ながら書くことができるので、自分の選挙区と誰に投票するかをおおよそ事前に確認しておけば、問題はありません。

投票用紙に候補者名や比例代表政党名を書いたら、それぞれ内封筒に入れて封をし、さらにその内封筒を必要事項等記載した外封筒の中に入れて封をし、自分の投票分が完成です。

日本であれば投票箱に入れるだけですが、在外投票では二重封入が必要で、私たちの投票が厳重に管理されているのを感じました。

立会人確認のもと係の方に投票封筒を受け取ってもらったら、晴れて投票完了となります。なお在外投票の場合、最高裁の国民審査はありません。

大使館に到着してから投票を終えるまで、15分程度。

日本での投票に比べると書くべき書類が多いので多少時間はかかるものの、特に言葉の壁や困ることなどもなく、日本とはちょっと違う在外投票を終えたことに晴々とした気分で会場を後にしました。

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